メール配信システム構築の仕組みやメリット・デメリットを解説!
こんにちは!営業担当の吉田です。
商品やサービスの宣伝、お客様のナーチャリングや接点強化などでメール配信を利用している方は多いのではないでしょうか。
そんなメール配信において欠かせないのが「メール配信システム」です。
今回は、この「メール配信システムとはどのようなものなのか」「メール配信システムを自社で構築するメリット・デメリット」をお伝えします。
目次[非表示]
- 1.メール配信システムの仕組み・機能とは?
- 1.1.大量のメールを一斉配信可能
- 1.2.効率的にメール配信の作成が可能
- 1.3.自動予約で配信が可能
- 2.メール配信システムを導入するメリット
- 3.メール配信システムの種類
- 4.メール配信システムを自社構築するメリットとデメリット
- 5.まとめ
メール配信システムの仕組み・機能とは?
メール配信システムは、「大量のメールを高速に、到達率を高く保った状態で送ることができる」システムです。
詳しくどんなものかをご紹介していきます。
大量のメールを一斉配信可能
メールの大量・高速配信を実現するシステムは、MTA(メール転送エージェント/Mail Transfer Agent または Message Transfer Agent)と呼ばれています。
上記の通り、メール配信システムを提供する事業者の一番の強みは、このMTAの性能です。
大量のメールを高速に、到達率を高く保った状態で送ることは、実は大変難しい技術で、ただ送るだけではなく、送信先のキャリアやプロバイダ等に適切なかたちで送る必要があります。
キャリアやプロバイダ側は大量のメールを一気に受け取ると、それをスパムメールや迷惑メールと認識し、送信元のドメインに対して、受信ブロックや通信制限をかけることがあるためです。
メール配信システムを提供する事業者は、この問題を解決するノウハウを搭載したMTAを持っているからこそ、メール配信に対する価値を提供できるのです。
効率的にメール配信の作成が可能
また、メールを「効率的」に送ることも重要です。
効率的に送るためにはMUA(メーラーまたは電子メールソフト/Mail User Agent)の存在が欠かせません。
MUAはメッセージの作成やファイルの添付、配信予約や配信履歴の確認などを一手におこなうことができます。
例えば、メッセージ作成。テキストメールはもちろん、HTMLメールを作成することができます。
とくにHTMLメールは、画像付きのデザイン性の高いメールのことで、テキストメールに比べて訴求力が高いことがポイントです。
自動予約で配信が可能
また、配信予約では希望した日時に配信することはもちろん、購入日や予約日といった"日付に関する情報"きっかけにして自動でメールを配信することができる「ステップメール」機能があります。
購入したお客様に対してフォローアップをおこないたい場合、メールを作ってフォローの日に合わせて配信予約して…だとあまりにも非効率的です。
しかし「ステップメール」機能が備わっている場合は、効率的にフォローアップをおこなうことが可能です。
ステップメールを使い、日をおいてフォローすることで、既存顧客はもちろん見込み客の増加と育成も狙えるので、メール配信の施策にとても有効です。
このように、メール配信システムを利用することで、大量配信、高速配信はもちろん、到達率の高いメールを効率的に配信することができるのです。
メール配信システムを導入するメリット
メール配信システムを導入するメリットを3つご紹介します。
①大量配信でも高速に到達率の高いメールを送信できる
前述してきたように、メール配信システムを導入する1番のメリットは、「大量配信でも高速に到達率の高いメールを送信できる」ことです。
個人が個人へメールを送信する場合、メールの配信遅延や不達はあまり発生しませんが、企業が何千通や何万通といった大量のメールを一斉に配信する場合は、配信の遅延や不達が生じることがあります。
メール配信システムを利用することで、システムの処理速度を高めることができるため、メール配信遅延や不達の解消につながります。
しかし、メールの配信遅延や不達の要因は、システムの性能の問題だけではありません。
近年の迷惑メールの増加にともない、送信先となる携帯キャリアやインターネットサービスプロバイダ等において、迷惑メール対策が厳しくなってきていることから、各社が設ける迷惑メール対策のガイドラインに沿った、適切なメールを配信することが求められています。
万が一、携帯キャリアやインターネットサービスプロバイダから"迷惑メール"と判定されてしまった場合、受信ブロックや通信制限といった処置がとられ、メールの配信遅延や不達といった事象につながる可能性が高くなります。
しかしメール配信システムには、携帯キャリアやインターネットサービスプロバイダ等のノウハウと配信ロジックがあります。
そのため、チューニングを実施した上で、大量かつ高速に到達性の高いメール配信を実現することが可能です。
②効果的なメールマーケティングを実施できる
メールマーケティングを実施している企業にとって、「そのメールがどれだけユーザの興味を喚起したか」は重要な部分です。
ただ定期的にメール配信をするだけでなく、クリック数が高くコンバージョンにつながりやすいメール本文を作成したり、開封がされやすい配信時間帯にメール配信をしたりと、効率的にPDCAを回さなければ最大の効果は期待できません。
そこで必要になってくるのが、メールの「効果測定機能」です。
効果測定機能とは、メール配信後にお客様がどれだけ開封やURLをクリックしたかといったアクションを測定できる機能です。
配信しているメールを数値化することによって、具体的な問題点が見えてくるため、改善点を把握しやすくなります。
メールマガジンやキャンペーン告知メールの配信効果の確認には必要不可欠な機能が、メールシステムを導入することで利用することが可能となります。
③セキュリティ対策ができている
迷惑メールやフィッシングをはじめとしたメールのほとんどは、送信元を詐称した「なりすましメール」として配信されます。
企業や第三者を装って送ることから、なりすましメールだと気づかずにログインIDやパスワード、クレジットカード番号などの個人情報が盗み取られるケースが多発しており、昨今の大きな問題にもなっています。
そこで、開発されたのが「送信ドメイン認証」の技術です。
送信ドメイン認証とは、それが正当な送信元から配信されたメールであるかを確認する技術です。
主な送信ドメイン認証には「SPF(エスピーエフ)」と「DKIM(ディーキム)」があります。
「SPF」は、インターネットの住所となるIPアドレスを元に、正当なドメイン(送信元)から送られたメールであるかを判断します。
一方「DKIM」は、電子署名を元に正当なドメイン(送信元)からメールが送られてきたのかを判断する技術です。
このようなセキュリティ対策がされていない場合、迷惑メールが届くことはもちろん、実際に存在する正当なアドレスからメールを配信したとしても、なりすましメールと認識されてしまい、メールの受信者が受信拒否をしてメールが届かなくなることもあります。
送信ドメイン認証を用いることにより、送信元は届けたい情報を適切に受信者に届けることができ、受信者は迷惑メールの被害を防ぐことができるのです。
メール配信システムの種類
メール配信システムには「クラウド型」と「オンプレミス型」2種類があり、自社にあったシステムを利用することが大切です。
詳しく解説していきます。
ネット接続のみで利用できるクラウド型
クラウド型とは、メール配信サービス提供会社が提供するシステムやサービスを、インターネットを介して利用する形態のことを言います。
導入コストを抑えられるだけでなく、メンテナンスなどの運用負荷もかからないため、比較的安価にはじめやすいのが特徴です。
環境設定さえ終えてしまえば、すぐに利用することができ、ネットにつながる環境があればどこからでも利用が可能です。
自社サーバで構築して利用するオンプレミス型
オンプレミス型とは、自社でサーバやソフトウェアなど必要なものを用意し、自社でシステムの構築・運用する形態です。
オンプレミスは自社で構築や運用することから導入コストが高く、また、ある程度の知識や技術が必要で初心者が導入するには難易度が高いと言えます。
そのため、専門のSIerに構築などを委託する企業も多いです。その場合はサーバ環境の設置以外の構築費用がさらに膨らむ場合があります。
メール配信システムを自社構築するメリットとデメリット
ここからはメール配信システムを自社構築するメリットとデメリットをご紹介します。
メール配信システムを自社構築するメリット
メール配信システムを自社構築するメリットの1つとしてカスタマイズ性が挙げられます。
クラウド型はメール配信サービス提供会社が提供するサービスを利用するしかないため、自社の要望にそった柔軟なカスタマイズができません。
その一方で、オンプレミス型であれば自由に機能をカスタマイズすることが可能なので、社内の状況や実現したいメール配信方法にあわせて、柔軟に対応することが可能です。
また、セキュリティを堅牢にできる点も挙げられます。
クラウド型の場合、顧客データ等はインターネットのクラウド上に保存されるため、セキュリティ面は提供会社に依存する形となります。
セキュリティ対策がしっかり取れていない場合は、顧客データの情報漏洩に繋がる恐れもあります。
一方オンプレミス型の場合は、自社でシステムを構築できるのでセキュリティ面は社内で要求されるレベルに合わせて、クラウド型よりも高く設定できるでしょう。
メール配信システムを自社構築するデメリット
一方でデメリットは導入コストやランニングコストが高いことが挙げられます。
サーバやソフトウェアの用意だけで、ある程度の準備期間と費用が必要になります。
さらに、開発しておわりではなく、その後発生する維持や運用費などのランニングコストも必要となります。
また、システムの監視はもちろんのこと、システム障害が起きた場合には全て自分達で対応しなくてはいけません。
このようにコストと手間がかかるため、導入は慎重に検討しましょう。
まとめ
メール配信システムについての理解は、深まりましたでしょうか。企業がメール配信に求めるニーズは多様化しています。
必ずしも大量配信や高速配信だけではないため、どのようなメール配信を実現したいのか洗い出してから検討しましょう。
もしカスタマイズ性などを重視する場合はオンプレミス型がおすすめですが、「自社に開発・保守を推進できるメンバーがいない」、「なるべく早く、工数をかけずにメール配信を始めたい」、「高速かつ高い到達率でメール配信をしたい」と考えている方は、ぜひクラウド型の「アララ メッセージ」をご検討ください。
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著者 メール配信運用、メールマーケティングに関する情報をお届けするコラムです。“知ってるとちょっとイイコトがある”情報を発信します。 |
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