メールマーケティングとは?基礎知識やメリット、成功事例を徹底解説!

メールマーケティングとは、顧客とのやり取りを電子メールでおこない、興味を喚起することでコンバージョンに結び付けるマーケティング手法です。

今回は、メールマーケティングについて詳しく解説します。



目次[非表示]

  1. 1.メールマーケティングとは?
  2. 2.メールマーケティングの重要性
    1. 2.1.ビジネスにおけるコミュニケーション手段はメール利用が主流
    2. 2.2.顧客と継続的にコミュニケーションが可能
  3. 3.メールマーケティングによる3つのメリット
    1. 3.1.コストメリットがある
    2. 3.2.顧客ひとりひとりに合った情報配信が可能
    3. 3.3.開封率などの効果検証も容易におこなえる
  4. 4.メールマーケティングによる2つのデメリット
    1. 4.1.定期的なコンテンツアイデア出しの負担
    2. 4.2.顧客の動向を把握しつつ運用する負荷
  5. 5.効果的なメールマーケティングの種類
    1. 5.1.メールマガジン
    2. 5.2.ステップメール
    3. 5.3.ターゲティングメール
    4. 5.4.メール広告
    5. 5.5.リターゲティングメール
    6. 5.6.休眠発掘メール
  6. 6.メールマーケティングの実施手順
    1. 6.1.①目標の設定
    2. 6.2.②メールアドレスの準備と配信リストの作成
    3. 6.3.③メールの作成
    4. 6.4.④メールの配信
    5. 6.5.⑤効果測定と改善
    6. 6.6.すぐに取り組める施策
  7. 7.メールマーケティングの成功事例
    1. 7.1.購買率の向上やクロスセル・アップセルの促進
    2. 7.2.顧客満足度の向上
    3. 7.3.カート放棄率の低下
  8. 8.メールマーケティングの失敗事例
    1. 8.1.目標設定をせずに進めていく
    2. 8.2.目標を開封率に置く
  9. 9.メールマーケティングで解決できる課題とは
    1. 9.1.顧客エンゲージメントを高める
    2. 9.2.リピートに繋げる
    3. 9.3.顧客の解約を防ぐ
  10. 10.メールマーケティングでのKPIとKGI
    1. 10.1.メールマーケティングのKPI
    2. 10.2.メールマーケティングのKGI
    3. 10.3.メールマーケティングのKPIの設定の仕方
  11. 11.メールマーケティングでのペルソナ設計
    1. 11.1.ペルソナ設定とは
    2. 11.2.メールマーケティングにおけるペルソナ設定
  12. 12.最後に


メールマーケティングとは?

メールマーケティングとは、メールを用いて顧客とコミュニケーションを取ることでコンバージョン(資料請求や会員登録、購入など利益につながるアクション)につなげるマーケティング手法です。 メルマガ配信はメールマーケティングの一種にあたります。

メールマーケティングは実用的なツールがなかった以前では、一斉メールで一方的に配信するのが主流の方法でした。つまり、同じ内容のメールを同じタイミングで顧客へ一斉にメール配信していたのです。

しかし、ここ数年はひとりひとりのターゲットに合わせた内容を、それぞれにベストなタイミングで配信することが重要となっています。例えば、誕生日に企業からお祝いメールが届くことがありますが、これは登録会員に最適化された内容とタイミングを利用した典型的なメールマーケティングの一つです。


メールマーケティングの重要性

2023年6月に総務省が発表した「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」を参照すると、近年SNSが主要なコミュニケーションツールとして浸透しているものの、30代以上の働き世代では平日のメール利用量とSNS利用量があまり変わらず、40代以上ではSNSよりもメールの利用率が高いことがわかります。

出典:令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省(第2章2-1 インターネットの利用項目別の利用時間と行為者率)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000887659.pdf


実際にビジネスシーンにおいて、社内コミュニケーションにはチャットツールを導入している企業も多いですが、社外の人とのコミュニケーションにおいてはまだメールが主流です。つまり、メールは現在でも働く人々にとって手軽に利用できる身近なコミュニケーション手段と言えます。これが、メールマーケティングの重要性の大きな理由の一つです。身近なコミュニケーション手段であるメールを活用することにより、多くの顧客にコンテンツを届けられその結果、効果的なマーケティング戦略となるのです。

また、マーケティング施策を実行する側から見てもメールは日常的に使われているツールであるため、他の施策と比べて使い慣れないというハードルが低いと言えるでしょう。


ビジネスにおけるコミュニケーション手段はメール利用が主流

一般社団法人日本ビジネスメール協会が発表している「ビジネスメール実態調査2022」によると、仕事上のコミュニケーション手段について「メール」と答えた方は98.69%にのぼります。(出典:一般社団法人日本ビジネスメール協会 「ビジネスメール実態調査2022」)

ここから分かるように、メールは現在のビジネスシーンにおいて最も活用されているコミュニケーションツールとなっています。そのため、マーケティング活動においてもメールをいかに上手く活用するかが重要となっています。メールマーケティングはビジネス成長を左右する重要なマーケティング手段なのです。


顧客と継続的にコミュニケーションが可能

メールマーケティングは、顧客と継続的にコミュニケーションを取ることができ、顧客との関係を築きながら最適なアプローチができます。顧客の検討段階には「今すぐの導入を検討していない」、「具体的に導入を検討している」など複数ありますが、導入の検討をしていない顧客にサービスのメリットを紹介しても意味がありません。

顧客の状況に合わせたアプローチを実施するために、継続的にコミュニケーションを取り続け、顧客の検討段階を見極めたうえで、適切な情報を提供することが大切です。また、顧客側が「今すぐの導入を検討していない」場合でも、継続的にメールを届けることで、顧客が検討を開始した際にサービスを思い出してもらいやすくなります。

しかし、継続的なコミュニケーションが途切れると、適切なタイミングで情報提供ができず、競合他社に取られる可能性や検討が中断されるリスクも考えられます。継続的にコミュニケーションを取るための手段として、メールマーケティングは欠かせない施策となります。


メールマーケティングによる3つのメリット

メールマーケティングのメリットは以下の通りです。


コストメリットがある

メールマーケティングを積極的に導入したい理由として、他のマーケティング戦略に比べて費用を安価に抑えることができる点が挙げられます。手紙やDMを郵送する場合は印刷代や郵送代がかかりますが、メールはそれらのコストを一気に削減します。

そのため、コストをあまり考えず気軽にマーケティングをおこなえるのがメリットです。


顧客ひとりひとりに合った情報配信が可能

メールマーケティング方法の1つに、特定の層にターゲットをあらかじめ絞りアプローチをしていく「ターゲットマーケティング」があります。

例えば、「女性×20歳代×東京」や「1か月以内の来店×男性」のように属性を掛け合わせて絞り込んだセグメントグループ用のコンテンツメール配信をおこないます。セグメントグループの趣味趣向に合った情報を配信をすることで、顧客は自分にだけ送られた特別なものと感じられるため、マーケティング効果も高くなります。


開封率などの効果検証も容易におこなえる

メール配信システムによっては、どのくらいの顧客がメールを開いているかの開封率も知ることができます。

今後のマーケティング戦略に役立つ情報も手に入れられるため、メールマーケティングは一挙両得の方法ともいえます。


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メールマーケティングによる2つのデメリット

メールマーケティングのデメリットは以下の通りです。


定期的なコンテンツアイデア出しの負担

メールマーケティングにもデメリットがあります。定期的にコンテンツを作成する必要があるため、企画やアイデア出しを常におこなわなければなりません。

内容が薄いと顧客にメールを読んでもらえなかったり、メール配信停止をされたりするため、常に魅力的なコンテンツを作らなければなりません。


顧客の動向を把握しつつ運用する負荷

メールマーケティングの精度が上がるほど、運用の際に手間が増加していきます。顧客の趣味趣向や流行を把握し、様々な変化に工夫しながら対応しなければならないため、片手間でできるようなものではないことを留意しておきましょう。


効果的なメールマーケティングの種類

メールマーケティングはいくつかの種類に分けられます。


メールマガジン

メールマガジンは顧客にとってお得な情報を定期的に一斉メール配信する方法です。昔から利用されている方法ですが、コンテンツの自由度が高く企業の認知度を深める効果を持っています。


ステップメール

ステップメールは配信ごとに内容が変化し、より顧客の興味を引く効果があります。第1回目はお礼メール、第2回目はクーポンメール、第3回目は特別クーポンメールといったように配信のタイミングを調整しつつ配信内容を変えてリピートにつなげる方法です。

雑誌の連載のようにメール内容が連続しているため、1つのメールでも読まれれば、その前後のメールにも興味を持ってもらえる可能性があります。


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ターゲティングメール

ターゲティングメールは顧客の情報を細分化して、属性にあったメールを配信して開封やクリックといったアクション率の上昇を目的としています。

先にも述べたように、ターゲティングメールとは、30代向けや女性向けなど属性に沿って配信リストが切り分けられたものです。手作業でおこなうのは膨大な手間がかかるため、メール配信システムを利用するのが効率的です。


ターゲティングメール


メール広告

メール広告は、電子メールを通じて送信される広告形態の一つです。メール広告には2つのタイプがあります。1つはメールマガジンの一部に挿入されるものであり、もう1つはメール全体が広告となるものです。それぞれ、テキストのみで表示されるプレーンテキスト形式と、豊富な表現が可能なHTML形式があります。

メール広告はターゲットとなる顧客に直接アプローチでき、企画から配信まで短期間で実行できる点がメリットと言えます。しかし、スパムメールとして誤解される可能性も0ではなく、受信者の環境や設定によってはHTMLの画像や動画が正しく表示されず、伝えたかった内容と異なる内容が表示されてしまうというリスクもあります。


リターゲティングメール

リターゲティングメールとは、自社サービスサイトにおける顧客の行動状況に基づいて送られるメールのことを指します。具体例として、次のようなものがあります。

  • 特定の商品ページを訪れた顧客に、関連するキャンペーン情報を送る
  • ECサイトで商品をカートに入れたまま離脱した顧客に、購入を促すメールを送る
  • 解約ページを訪れた顧客や解約を検討している顧客に、解約防止のためのキャンペーン情報を送る

適切なタイミングや顧客の状況にあった内容で送ることで、効果的な成果を得られる可能性があります。ただし、過度に送信すると顧客に不信感を与えてしまう可能性があるため、配慮が必要です。


休眠発掘メール

休眠発掘メールとは、一定の期間反応のない顧客や見込み客に対してアクションを促すために送信されるメールのことを指します。、休眠発掘メールを配信する際は、新しいタイトルや内容を考慮してメールのコンテンツを作ることが必要です。

休眠発掘メールが反応を引き起こせば、その後はステップメール、セグメントメールを送って、商談や問い合わせにつなげられます。


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メールマーケティングの実施手順

メールマーケティングは手法によってツールやフローに違いがありますが、基本的な流れは決まっています。大まかには5つのステップがあります。

  1. 目標の設定
  2. メールアドレスの準備と配信リストの作成
  3. メールの作成
  4. メールの配信
  5. 効果測定と改善


①目標の設定

目標設定では、メールマーケティングを通して解決したい課題や本来の目的を特定し、それに基づいて具体的な目標を立てます。

例えば、「メルマガ経由の問い合わせを月○件に増やす」といった最終目標であるKGIを設定し、その達成に向けて必要なKPI(メール開封率、到達率、CTRなど)を設定します。


②メールアドレスの準備と配信リストの作成

アンケート回答や資料ダウンロード、メルマガへの登録促進などを通じて顧客からメールアドレスを獲得したら、そのメールアドレスを収集して配信リストを作ります。

顧客が多いほど属性を細かく分類しやすくなるため、精度の高いマーケティングが実施できます


③メールの作成

顧客へ魅力的なコンテンツや情報をメールで提供するために、どの顧客にどのような内容のメールを送るかを考え、メールを作成します。

本格的に取り組む場合は、カスタマージャーニーやペルソナ設定をおこなってから作業を進めることをおすすめします。顧客を育成し、次の段階に進める内容かどうかが重要なポイントです。


④メールの配信

メールが完成したら、いよいよ顧客に送信します。送信前にテスト配信をおこない、メールの内容に誤りがないか確認してから送るようにしましょう。


⑤効果測定と改善

メールを送信した後は、分析機能などを使って効果を測定しましょう。最初に設定した目標の達成率を確認しながら送信数の減少といった細かいデータを分析し、今後に活かせる改善点を見つけます。効果の測定、検証、改善が終了したら次の配信の目標設定を始め、このサイクルを繰り返しましょう。

このように目標設定、送信、改善という流れを繰り返すことで、より効率的なメールマーケティングが可能になります。


すぐに取り組める施策

最初におこなうべきことは、過去に収集した名刺に対してメールを送信し、見込みのある顧客にアプローチすることです。マーケティングを実施することに最初は不安を感じるかもしれませんが、実際に行動することが重要です。

まずは手元にある名刺リスト宛てにメールを送ることからスタートしましょう。成功体験を積み重ねていくうちに、徐々にメールマーケティングのスキルが高まっていくはずです。



メールマーケティングの成功事例

ここでは、メールマーケティングの成功事例を3つご紹介します。


購買率の向上やクロスセル・アップセルの促進

あるオンラインストアでは、過去に購入した顧客に対して定期的なメールキャンペーンを展開しました。 これにより、特別な割引や限定オファーを提供することができ、顧客の再購買率が飛躍的に向上しました。 さらに、サービスに関連する情報を提供することで、クロスセルにも繋がっています。


顧客満足度の向上

ある予約サービス企業は、顧客が予約した後にメールリマインダーを送信することでキャンセル率の低下を実現しました。 メールでは予約の詳細やキャンセルポリシーに関する情報を提供し、顧客の予定確認のサポートを実施。 パーソナライズされた情報提供により、顧客は重要な予約を忘れることなく、企業のサービスの満足度向上に繋がりました。


カート放棄率の低下

あるECサイトでは、カートに商品を追加したが購入に至らなかった顧客に対してリターゲティングメールを送信しました。 商品のリマインダーや追加の割引情報といった内容をメールに記載して配信することで、購買意欲の喚起に繋がります。 これにより、カート放棄率が大幅に低下し、顧客の再訪と購買率の向上が実現されました。


メールマーケティングの失敗事例

目標設定をせずに進めていく

単にメールを送るだけでは、商談を生み出したり売上を伸ばしたりすることは難しいです。そのため目的や目標を明確にし、顧客にどんな行動を起こしてほしいかを考えてからメール施策に取り組むことが重要です。


目標を開封率に置く

開封率や到達率はメールマーケティングにおける重要な指標ですが、目標達成に向けた途中経過を示す中間指標に過ぎません。


メールマーケティングの本質は単にメールを読んでもらうことではありません。顧客にメールを読んでもらい、自社やサービスについて知ってもらった後に顧客にどんな行動を促したいか、最終的にどのような目標を達成したいかを意識してメールマーケティングを実行するようにしましょう。


メールマーケティングで解決できる課題とは

メールマーケティングを実施することで、次のような課題を解決することが可能です。


顧客エンゲージメントを高める

顧客エンゲージメントとは、商品やサービスを提供する企業と顧客との間で築かれた信頼性や関係性のことを指します。「この会社なんだか好きだな、信頼できるな」と顧客に思っていただくことで良い評価やレビューが増え、売上の向上に繋がります。

顧客エンゲージメントを高めるためには「メルマガ」が有効です。新着情報やキャンペーン情報、イベント情報をはじめとして、サービスやブランドのコンセプトやポリシーなど、顧客がファンになり愛着をもっていただくような配信をおこないましょう。

ただし、「この会社いいな」と思ってもらったとしても、それが一回きりではファンになっているとは言い切れません。「顧客エンゲージメント」を高めるためには中長期的に配信を継続する必要があります。


リピートに繋げる

限られたリソースと費用の中で効率的に売上を上げていく方法を考えている方は多いかと思います。その際に有効なのが、一度購入してもらった顧客にリピートしてもらうことです。新規顧客の獲得には手間もコストもかかりますが、一般的に一度購入してもらった顧客に再度購入してもらうほうがハードルが低くなります。

先に記載した「顧客エンゲージメント」の向上にも繋がりますが、リピートしてもらうためには企業やサービスに信頼感を持ってもらうこと、そして再度ニーズが発生したときに企業のことを思い出してもらうことが重要です。

定期的にメールを配信し顧客と繋がりを持ち続けることで、再購入に繋がる仕組みを作ることができます。


顧客の解約を防ぐ

せっかくサービスの契約に繋げても、顧客に長く使い続けてもらうことは簡単ではありません。どんなに良いサービスでも、サービスを上手く使いこなせない顧客は、競合のサービスに魅力を感じてしまい解約してしまうこともあるでしょう。営業担当者やカスタマーサクセスがすべての顧客に対して、時間をかけてフォローしている企業も見られますが、そこまで顧客フォローにリソースをかけることができない中小企業も多くいます。

そこで有効なのが「ステップメール」です。利用し始めてから1か月後、3か月後に「使用感に問題はないか」、「利用にあたり困っていることはないか」といった、アンケートメールを配信することで、効率的に顧客へフォローをおこなうことができます。

また、定期的に「メルマガ」でサービスを上手く活用する方法などを配信しても良いでしょう。



メールマーケティングでのKPIとKGI

これまでメールマーケティングのメリットや解決できる課題などをお伝えしてきましたが、実際に「メールマーケティングをしているが効果を感じられない」といった声もよくいただきます。

そのような企業に共通しているのは「メールマーケティングが作業化」していることです。最終的なゴールを見失い、気付けばメールを送っているだけで、やっている気になってしまう方は多いのではないでしょうか。

このようにならないために、メールマーケティングを実施するうえで重要なのが「KPI」「KGI」による指標です。「KPI」とはKey Performance Indicatorの略で「重要業績評価指標」と訳されます。最終的な目標達成をするために、各工程の達成度を把握し評価するための「中間目標」として掲げられる指標です。

一方、「KGI」とはKey Goal Indicatorの略で、「重要目標達成指標」と訳されます。つまり、会社など組織の最終目標を表す指標となります。主にメールのKPI、KGIとして掲げられるメールマーケティングの指標は以下の6つです。


メールマーケティングの指標となるKPI・KGI


メールマーケティングのKPI

  • 配信数
    最初はたくさん用意していた配信先も、日々のメール配信によるエラーや配信停止で減少します。そのため、広告、セミナー、キャンペーンやクロスセールスの実施など、常に配信数を増やすための施策が必要になります。


  • 配信成功率
    メール配信が成功した割合になります。顧客にメールが届かなければ、どんなに有益な情報を配信していたとしても意味がありません。日頃からアドレスリストの精査をおこない、エラー率の低い配信を続けることが大切です。


  • 開封率
    メールマーケティングにおいてまず指標に置きやすいのが「開封率」です。配信成功したメールがどのくらい開封されているかを表す数値となります。
    開封率は配信しているメールの内容や配信先によっても変動しますが、おおよそ20%程と言われています。現在の開封率からまずは2%アップできるよう、施策を検討し実施しましょう。
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  • クリック率
    メールに記載しているURLがどのくらいクリックされたかを表す数値です。こちらもメールマーケティングにおいて指標に置きやすい数値となります。
    クリック率は開封数の5~10%程度が目安と言われています。開封数が100件なら、10件のクリック数を目指すようにしましょう。クリック率を上げるためには、訴求力の高いHTMLメールを利用した配信をオススメします。

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メールマーケティングのKGI

  • コンバージョン率
    メール経由の商品購入やお問い合わせ、セミナー申込など、Webサイトにおける最終的な成果のことを指します。コンバージョン率もコンバージョンとして設定する成果の達成しやすさによって変動します。
    例えば、セミナーの申込などは比較的にコンバージョン率は高くなりますが、お問い合わせや商品購入などの場合は低くなります。そのため、目安としてはクリック数の1%~10%程度となります。


  • 売上
    メール経由での売上の数値を指標とします。



メールマーケティングのKPIの設定の仕方

最終目標となるKGIを「コンバージョン数20件」として考えてみましょう。コンバージョン数を20件と置いた場合、最低でも各項目ごとに以下の件数が必要になります。

  • 配信数:12,000件
  • 配信成功数:10,000件(エラー率10%の場合)
  • 開封数:2,000件
  • クリック数:200件


メールマーケティングのKPIの設定の仕方1


たとえ配信数、配信成功数が目標値を越えていたとしても、開封率が目標値を越えていなかった場合、「コンバージョン数20件」のKGI達成は難しくなります。


メールマーケティングのKPIの設定の仕方2


今回の例の場合、KPIに「開封率20%」の指標をおき、KPIを達成するための施策を検討することでKGI達成に近づくことができます。つまり、KPIを設定する手順としては以下のようにおこなうのがベストです。


  1. KGIを決める
  2. 各KPIの指標となる項目の現状の数値を洗い出す
  3. 未達となる部分をKPIとして設定する
  4. KPIを達成するための施策を実施する


メールマーケティングでのペルソナ設計

メールマーケティングをおこなうにあたり、目標設定の一環として「ペルソナ設計」をおこなうことも重要です。ペルソナ設定とは何か、なぜおこなう必要があるか説明します。


ペルソナ設定とは

ペルソナ設定とは、商品やサービスを利用する架空の顧客像を設定することです。一人の架空の人物を想定して、そのプロフィールや趣味嗜好、価値観や行動パターンまで詳細に設定していきます。

「ターゲット」が年齢や性別、住まいや属性などの大枠でグルーピングしたものとしたら、「ペルソナ」はさらに詳細な趣味嗜好までを設定したものとなります。ペルソナ設定の項目としては、以下のようなものがあります。


  • 年齢
  • 性別
  • 住まい
  • 人間関係(家族構成、恋人や配偶者、子どもの有無)
  • 職業、役職
  • 収入、貯蓄状況
  • 最終学歴
  • ライフスタイル(起床時間、就寝時間、通勤時間など)
  • 性格、価値観
  • 趣味、興味
  • 悩み
  • インターネット利用状況・利用時間
  • 所持しているデバイス


例えば、KGIを「マーケティングツールの申込」と置いた場合、ペルソナの項目を設定する際は、顧客の意思決定に影響を与え得る項目はすべて設定する必要があります。


メールマーケティングにおけるペルソナ設定

メールマーケティングにおいてペルソナ設定をする理由は、顧客の考えや行動を把握し、より効果的なメールを配信するためです。一斉配信で、誰に宛てたか分からないメールよりも、顧客の興味関心や状況に合ったメールのほうがメールマーケティングの効果は高くなります。

メールを受け取っている顧客は、「どんな人で、どのように考え、行動し、どのタイミングでKGIに達成に向けたアクションを起こすのか」を検討し、設定されたペルソナを利用することで、どのような内容のメールが顧客に響くのかということが想像しやすくなります。

さらに内容だけでなく、メールの文体やデザイン、配信頻度、配信時間などもペルソナ設定した人物像によって変わってくるかもしれません。今配信しているメールを見直すきっかけとしても、ペルソナ設定は重要なのです。


最後に

いかがでしたでしょうか。メールマーケティングのメリット・デメリットや種類、さらに目標設定やペルソナ設定の重要性についてお分かりいただけましたか?メールマーケティングをおこなう上で、改めて目標や顧客像を把握し、ひとりひとりに興味を持たれるコンテンツを作成していきましょう。

また、メールマーケティングの手間を効率化してくれるメール配信システムを活用することも継続していくためには大切です。

今回、メールマーケティングの種類としてお伝えしたメール配信方法は、もちろん弊社のメール配信サービス「アララ メッセージ」で実現できます。メールマーケティングでお困りの方は、ぜひ、お問い合わせください。



著者
アララ メッセージ マーケティングチーム

メール配信運用、メールマーケティングに関する情報をお届けするコラムです。“知ってるとちょっとイイコトがある”情報を発信します。




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