
セグメント配信とは?メリットや効果的な配信方法、成功事例を紹介
メルマガ担当者の中には、せっかく作成して配信したメルマガが、顧客にあまり見られていないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。セグメント配信はメールマーケティングの手法の1つであり、上手に活用すればメルマガの効果を高めることも可能です。
今回は、セグメント配信とは何なのか、メリットや具体的な配信方法についてご紹介します。
目次[非表示]
- 1.セグメント配信とは
- 2.セグメント配信のメリット
- 2.1.配信効果を最大化できる
- 2.2.効率的なマーケティングをおこなえる
- 2.3.長期的な顧客関係の構築できる
- 3.セグメント配信の注意点
- 4.効果的なセグメント配信をおこなう方法
- 4.1.顧客のセグメンテーションをおこなう
- 4.2.メール内容を決める
- 4.2.1.顧客の立場にたって考える
- 4.2.2.顧客が自分自身のためのメールだと思える内容にする
- 4.2.3.HTMLで作成する
- 4.3.メールを配信する
- 4.4.効果測定を実施する
- 5.セグメント配信の成功事例
- 6.まとめ
セグメント配信とは
セグメント配信とは居住地や購入履歴など、顧客の属性や行動から条件を絞り込み、ターゲットに合わせた内容のメルマガ等を送信することを指します。セグメント配信は、同じ内容を全員に送る一斉配信と異なり、より相手の好みや必要性に応じた情報を提供できます。必要な情報がタイムリーに届けられるため、相手の納得感・満足感も高まり、顧客満足度の向上にもつながります。
つまりセグメント配信は、顧客の興味を集めやすく、より細かなコミュニケーションをとることが可能なマーケティング手法の一つと言えます。
セグメント配信のメリット
セグメント配信をおこなうメリットについて、さらに詳しく解説します。
配信効果を最大化できる
企業が送信するメールは、顧客のもとへ正常に届いても、顧客に開封されないことも珍しくありません。しかし、セグメント配信をおこなうと、顧客にとって親和性の高い情報、興味のある情報が届きやすくなり、開封率が高まる可能性があります。
効率的なマーケティングをおこなえる
メールの開封率が高まることで、その後のポジティブなアクションにもつながりやすくなります。商品の購入やサービスの申し込み・登録など、コンバージョンに発展しやすくなります。
長期的な顧客関係の構築できる
顧客にとって有意義な情報が掲載されたメルマガを配信することで、顧客と企業の間で長期的かつ良好な関係性を保ちやすくなります。顧客が商品を再度購入したり、新しい商品を試すきっかけになったりと、企業にとってのメリットも大きく、リピーターを確保し続けるという点でも重要なポイントです。
まだ商品の購入等に至っていない顧客でも、メルマガを受信している間に魅力的な商品やサービスを見つけるなどして、見込み顧客の1人になる可能性は十分にあります。
セグメント配信の注意点
セグメント配信では、以下の点に注意が必要です。
- セグメントを絞り込みすぎない
- 費用対効果を考える
- 配信頻度や内容の重複に気を付ける
セグメントを絞り込みすぎると、かえってメールの内容が対象者の好みから外れやすくなるというリスクがあります。また、配信数は限られるためメールの作成や配信の手間を考えると費用対効果が下がるリスクも出てきます。
いくら対象者の好みに合う内容でも、同じようなメールが何通も送られてくると飽きられ、場合によっては不快感を与える可能性もあるため注意が必要です。配信頻度や内容の重複には注意しましょう。
効果的なセグメント配信をおこなう方法
セグメント配信の効果を高めるために、以下のポイントを意識して計画的に実施していきましょう。
顧客のセグメンテーションをおこなう
顧客のセグメンテーションは、さまざまな切り口からおこなうことができます。既存の顧客リストや購買データをもとに、これから売り出したい商品やサービス等とニーズがマッチしそうなターゲットを抽出する、重要な作業です。セグメント項目は多岐にわたりますが、「具体的にどのようなものがあるのか」主要なものを例に挙げて解説します。
地理的要素
地域に根差したお店の情報やイベント案内などは、居住地が重要になります。また、暑い地域と寒い地域とではニーズが異なるため、気候の特徴によって分けることもあるでしょう。さらに、都市部と郊外で分けることもあります。
属性
属性とは、年齢や性別、職業、年収、家族構成、結婚歴など、基本的な要素を指します。子どものいる家庭とそうでない家庭では、興味の内容が変わるのは当然です。しかし、子どものいる家庭でも、子どもの年齢によって必要な情報は大きく変わるため、テーマによってはより細かなセグメントが必要になることもあります。
趣味や嗜好
ライフスタイルや価値観などで分類します。属性が同じでも、性格や価値観によって興味を持つものは変わります。
行動履歴
ECサイトの場合、これまでの購入履歴やアクセス履歴が重要な情報になることもあります。例えば、サイトにアクセスする時間帯、曜日、購入までの経路、頻度などがデータとして残ります。このデータを分析して顧客の行動からセグメントすることもできます。
メール内容を決める
配信するメールの内容は、セグメントを絞り込んだ対象者のことを意識しながら決めていきます。特に重要なポイントを以下に記載します。
顧客の立場にたって考える
セグメント配信では、「どんな人に読んでもらうのか」をある程度絞り込んでいるため、、メール内容を検討する際は顧客の立場にたち決めていく必要があります。例えば、洋服を販売するECサイトでセグメント配信をする場合、対象となる顧客層は「どのくらいの価格で、どのようなタイプの装いを好むのか」「どんなキャッチコピーが共感されやすいのか」など、を考えていきます。
セグメントをおこなうと顧客を具体的にイメージしやすくなる一方、個人の主観が強く影響し、判断に偏りが出てしまう懸念もあります。
そうならないためにも、顧客への理解は勝手なイメージに頼らず、客観的なデータから仮説を立てて、失敗を防ぐようにしましょう。
顧客が自分自身のためのメールだと思える内容にする
セグメント配信は、顧客が「自分自身に向けて配信されたメールだ」と思えることが重要です。もし、自分には関係ないメールだと感じてしまうと、それ以上目を通そうとは思わなくなってしまいます。例えば、好みに合うセレクトショップの案内であっても、子供がいないのに子供向けの商品ばかり紹介されていたのでは、興味を失ってしまうでしょう。
顧客が自分自身のためのメールだと思わせるテクニックの1つに、「差し込み機能」の使用があげられます。差し込み機能では、顧客の名前を件名や本文に差し込むことができ、まるで一人一人の個人に向けて作成されたような印象を与えることができます。
HTMLで作成する
メールは、できれば文字のみのテキストメールではなく、画像や文字の装飾などが可能なHTML形式で作成しましょう。HTMLメールであれば、視覚的な訴求力を高められるほか、開封率などの効果測定がしやすいためです。
メール配信サービス「アララ メッセージ」には、ユーザがエディタ画面のHTMLパートに作成した本文をOpenAI社の生成AI技術を活用したプログラムが読み取ってテキスト化し、テキストパートに自動反映させる「テキストパート自動反映機能」が標準搭載されています。本機能により、メール配信時に1つのメール内にテキストメール・HTMLメールを設定しておき、配信先の受信環境に応じてどちらかを表示させる「マルチパート配信」が容易にできるようになり、送信先の受信環境に左右されず届けたい情報を広く届けられるようになります。
メールを配信する
セグメントとメールの準備が終わったら、次は配信です。セグメント配信は、メール配信ツールを使うのが一般的です。メール配信ツールを導入する場合は、セグメント機能の有無やその内容をよく確認しましょう。メール配信ツールの他にも、顧客関係管理をおこなうCRM支援ツールやウェブ上で顧客管理や販促活動を自動化し、効率的なマーケティングができるMA(マーケティングオートメーション)を用いてセグメント配信をおこなうことも可能です。
メールは、配信のタイミングも重要なポイントとなります。できるだけ、セグメントした対象者に見てもらいやすい曜日や時間帯で設定するようにしましょう。
効果測定を実施する
セグメント配信の効果は、開封率やコンバージョン率などのデータから確認することができます。今後の運用のためにも、効果測定は必ず実施しましょう。目標に届かなかった場合は、配信内容の修正やセグメント方法の見直し、配信タイミングや頻度を変更するなどして、効果を確かめていくと良いでしょう。
セグメント配信の成功事例
実際にセグメント配信を実施し成功した事例を3つご紹介します。
地域限定のお得情報を記載したメルマガ配信
地域限定のお得情報やその地域でしか購入できない商品について記載したメルマガを、Webサイト会員内の該当地域居住者に向けてセグメント配信すると良いでしょう。ターゲットとなる地域に住む顧客がより興味を持ち、詳細な情報を求めてアクションしやすくなります。
誕生日メッセージとクーポンの付与
顧客の誕生日に合わせて、誕生日をお祝いするメッセージや誕生月に使えるクーポンを配信すると、顧客の満足度が高まり、顧客からのリアクションが得やすくなります。
ダウンロード資料のデータに基づく企画資料の送付
オウンドサイトでダウンロードされた資料のデータを基に、顧客ごとの興味を見極めてメルマガを配信することで顧客にとって興味のある内容が届き、開封率が高くなります。その結果、商談数の増加にもつながります。
まとめ
セグメント配信を実施すると、顧客がより興味を持ちやすい内容の情報を届けることが可能となります。「とりあえず大量にメールを送れば良い」といった考え方では、非効率で費用対効果も低くなる可能性があります。細かく的確にセグメントをおこなうことで、顧客の満足度の向上につながるほか、企業のイメージアップも図れるでしょう。
著者 メール配信運用、メールマーケティングに関する情報をお届けするコラムです。“知ってるとちょっとイイコトがある”情報を発信します。 |
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