IPレピュテーションとは?確認方法や低下する原因と対策を解説

メールマガジンを配信されている企業様の中には、メールの到達率が低く悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか?到達率の低さには、メールの容量やドメインなどさまざまな原因がありますが、その一つにIPレピュテーションの低さがあります。

今回はIPレピュテーションを高め、メールの到達率を上げる方法をご紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.IPレピュテーションとは
    1. 1.1.IPレピュテーションの仕組みと到達率
  2. 2.IPレピュテーションの確認方法と評価基準
    1. 2.1.IPレピュテーションが評価される3つの要素
    2. 2.2.配信リストの精査と管理方法
  3. 3.IPレピュテーションが低下する5つの原因
    1. 3.1.原因①送信ドメインの信頼性
    2. 3.2.原因②迷惑メールと認識される
    3. 3.3.原因③受信側のアクション
    4. 3.4.原因④短期間での送信数増加
    5. 3.5.原因⑤不適切なメールの内容
  4. 4.IPレピュテーションを改善するための具体的な対策
    1. 4.1.SPFレコードの設定
    2. 4.2.エンゲージメント分析
    3. 4.3.送信ドメイン認証を設定する
    4. 4.4.効果的なメール配信で開封率を上げる
    5. 4.5.ブラックリストに登録されていないか確認する
  5. 5.まとめ:IPレピュテーションを理解してメール到達率を向上させよう

IPレピュテーションとは

IPレピュテーションとは、メールが送信されるIPアドレスの健全性などの評判(reputation)を指標として、メール配信時の通信を制限する仕組みです。迷惑メールを送っていないか、悪質なWEBサイトに誘導しようとしていないかなどをスコアにし、メールを送信するサーバーのIPアドレス単位で点数を付けて評価しています。
 
そのため、評価(点数)が低いとスパムメールや迷惑メールである可能性が高いと判断され、ブロックされてしまう可能性が高くなります。

IPレピュテーションの仕組みと到達率

IPレピュテーションは、

  • GoogleやMicrosoftなどメールボックスサービスを提供している事業者
  • Return Path社のSender ScoreやCisco社のSenderBaseなどの第三者サービス

によって評価されます。
 
評価の指標としては、「送信者の配信作法」「エンゲージメントに関するもの」の2種類があるとされています。具体的に言うと、「送信者の配信作法」は、迷惑メール報告、スパムトラップに対するメール送信や存在しない宛先へのメール送信数など、「エンゲージメントに関するもの」は、メールの開封、「迷惑メールではない」ボタンのクリックなどがあります。
 
IPレピュテーションが低いと評価された場合には受信サーバに届く前に迷惑メールとみなされてしまいます。そのため、到達率が下がってしまうのです。

IPレピュテーションの仕組みと到達率

IPレピュテーションの確認方法と評価基準

IPレピュテーションのスコアを確認できるサービスを3種類紹介します。なお、サービスによって評価基準や結果などが異なるため、複数のサービスを使って確認すると良いでしょう。


評価方法​​​​​​​

結果の見方​​​​​​​

Sender Score

0点~100点で採点

100点に近いほど良い

Talos Intelligence

3段階評価

「Neutral」や「Poor」の場合は改善の必要あり

Google Postmaster Tools

4段階評価

「中」「低」「悪い」の場合は改善の必要あり

  • Sender Score(https://senderscore.org/
    IPレピュテーションのスコアを0~100で採点します。採点が100に近いほどIPレピュテーションが良いとされています。

  • Talos Intelligence(https://talosintelligence.com/
    IPレピュテーションのスコアを”Good”、”Neutral”、”Poor”の3段階で評価します。結果が”Neutral”や”Poor”になった場合は、メールの到達率が低い可能性があるため次の項目でご紹介するIPレピュテーションを上げるためのポイントを実践すると良いでしょう。

  • Google Postmaster Tools(https://www.gmail.com/postmaster/
    Gmailへの配信に関するIPレピュテーションを確認することができ、”高”、”中”、”低”、”悪い”の4段階で評価します。なお、Google Postmaster Toolsを使ってIPレピュテーションを確認するには、確認したいドメイン名をGoogleアカウントごとに登録・DNSで認証する必要があるため、利用する前に確認しておきましょう。

IPレピュテーションが評価される3つの要素

IPレピュテーションが「良い」と評価される要素は、以下の3つです。このポイントを理解し対策を実施すると、IPレピュテーションを高めることにもつながります。

  • 送信元IPの信頼性
  • メールの送信履歴
  • 受信者の反応

まず、なりすましメールだと判断されないためにSPFやDKIMといった送信ドメイン認証をおこない、信頼性を高めることが大切です。また、送信しているアドレスが正当かどうかも判断基準となります。存在しない宛先や長く使用されていないアドレスへの送信は、スパム認定されやすくなるため注意が必要です。

さらに、受信者からの迷惑メール報告が少ないことや、開封されURLがクリックされる等のポジティブな反応が得られているかも評価の基準となります。

配信リストの精査と管理方法

宛先不明や長期間使用されていないアドレスは、配信リストから除外して確実に受信してもらえるアドレスのみ残せるよう管理しましょう。具体的な方法は以下の通りです。

  • バウンスメールの分析
  • 無効アドレスの定期削除
  • 購読解除者の即時削除
  • エラー率の監視

バウンスメールとは、配信エラーによって送信者に差し戻されるメールのことを指します。エラーの内容を確認して原因を突き止め、対処しましょう。配信リストの中には、すでに削除されているメールアドレスやエラーとなってしまっているメールアドレスなどが含まれていることがあります。届かないメールアドレスにメールを配信しエラー率が高くなると、無闇にメールを送る送信者と受信側に判断されIPレピュテーションの低下もつながります。

また、スパムトラップ(ハニーポットとも呼ばれる)アカウントにメールを送信すると、評価が著しく下がります。メール送信元の評価をおこなっている組織は、メールアドレスを収集する自動巡回ツールにスパムトラップのメールアドレスを意図的に拾わせ、そのアドレスでメールを受信するとメール送信の許可を得ずに一方的にメールを配信する送信者であると判断し評価を落とします。

どの場合においても共通して言えることは、受信者が望んだ場合のみメールを送信し、不要と意思表明されたらメールの配信を止めることがIPレピュテーションを高めるための鉄則です。定期的に配信リストを確認して無効なメールアドレスを削除したり、メール受信者が停止を希望したら速やかに配信リストから除外するのはもちろん、メールの受信を希望していないアドレスへの無闇なメールの送信はおこなわないようにしましょう。

IPレピュテーションが低下する5つの原因

冒頭でも述べたようにIPレピュテーションの低下は、メールの到達率の低下に直結します。ここからはIPレピュテーションが低下してしまう主な5つの原因を説明します。原因を把握することで、メールの到達率の低下を防ぎましょう。

原因①送信ドメインの信頼性

メールを受信する際、メールサーバは送信元のドメインが信頼できるかどうかを評価します。送信元ドメインの信頼性が低いと、迷惑フォルダに振り分けられてしまう可能性があります。SPF、DKIM、DMARCなどの送信ドメイン認証技術を導入することで、ドメインの信頼性を高めて、メールが正しい送信元から来ていることを証明できるようになります。

原因②迷惑メールと認識される

受信側のメールサーバには、迷惑メールやスパムの受信を排除するための判定機能(フィルター)が備わっています。メールに含まれる画像やリンク、特定のキーワードなどの要素によってそのフィルターに引っかかると、配信したそのメールは迷惑メールフォルダに振り分けられる可能性があります。

原因③受信側のアクション

メールのクリック率や開封率に加え、メールをスパムとして報告する頻度など、受信者が受信メールに対してどのようなアクションをとっているか(ユーザーエンゲージメント)も重要なポイントです。例えば、受信者が長期間同じアドレスから届き続けるメールを開封しなかった場合、メールサーバはそのアドレスからのメールをスパムとみなすため、IPレピュテーションが低下する可能性があります。また、受信者のニーズにそぐわない内容のメールを何度も送信すると、受信者がスパムとして報告するケースが増え、IPレピュテーションに悪影響を及ぼすこともあります。

原因④短期間での送信数増加

大量のメールを一度にまとめて送信する行為は、スパム配信にありがちな動きであることから、正当な理由で送信していたとしても、スパム送信者と見なされてしまうことがあります。メールを送信する際には、送るメールの量に注意して、段階的に送信量を増やすなどの対策が必要です。

原因⑤不適切なメールの内容

メールに不適切な内容が含まれている場合も、受信者やISPによってスパムと見なされ、IPレピュテーションの低下に繋がります。不適切な内容の例として、違法な商品・サービスの宣伝、攻撃的な言葉遣いなどが挙げられます。

IPレピュテーションを改善するための具体的な対策

IPレピュテーションに問題がある場合、具体的にどのような対策をすれば良いのか見ていきましょう。

SPFレコードの設定

SPFレコードの設定は、送信元が信用するサーバーからの配信であることの証明となり、信頼性が高まります。

設定は、送信元のメールアドレスを運用しているDNSサーバでおこなうため、まずはDNSサーバの管理をしている会社を確認します。そして、その会社のサービスの中でSPFを設定しましょう。DNSサーバの管理をしている会社のホームページに設定方法が記載されている場合も多いため、確認してみることをおすすめします。

エンゲージメント分析

メールの開封率やクリック率、講読者からの返信といったポジティブな反応は、IPレピュテーションを高める要素となります。メールの効果を分析して、結果が良くない場合は改善しましょう。

送信ドメイン認証を設定する

メールを送る際に、SPFやDKIM、DMARCなどの送信ドメイン認証を設定するようにしましょう。送信ドメイン認証に対応しておくことで「なりすましメール」としてみなされにくくなり、IPレピュテーションが改善する可能性があります。

効果的なメール配信で開封率を上げる

開封率やクリック率といった受信者側からの反応は、IPレピュテーションに影響する可能性があります。受信者が開きたい・クリックしたいと思うような件名・本文のメールを配信するようにしましょう。具体的には、どのようなコンテンツが講読者の関心を集めているのか、ターゲットや属性等を踏まえて検討し、「読んで良かった」と思えるような質の高い内容にするとポジティブな反応を得やすくなります。

また、受信者が不快に思わないよう配信時間や頻度にも気を付けて配信するようにしましょう。

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ブラックリストに登録されていないか確認する

ブラックリストとは、受信者から迷惑メールだと判断された送信元のメールドメイン・IPアドレスをリスト化したもので、複数の団体が作成・管理・公開しています。その中でも影響力が大きいものが、「Spamahus」「SpamCop」「SORBS」だと言われています。自分のIPアドレスがリストに登録されているかどうか、誰でも各サイトから確認することができるので、確認することでIPレピュテーションの低下を防ぎましょう。

まとめ:IPレピュテーションを理解してメール到達率を向上させよう

メルマガの効果があまり見られない場合やメールの到達率が悪い場合は、IPレピュテーションが低くなっている可能性があります。悪意のある内容でなくても、さまざまな要因が重なって迷惑メールと誤認されてしまうと、せっかくのメルマガ配信も十分な効果が期待できなくなります。

本記事でご紹介したIPレピュテーションを上げる方法を参考に、メルマガの到達率の向上を目指しましょう。

アララ アカウントグロース部 中村
アララ アカウントグロース部 中村
宣伝会議主催のセミナー等でも「顧客との絆を深めるために有効なメールマーケティングの戦略」などをテーマに登壇。日々、顧客に寄り添い、顧客が目指すゴールへ向けて、支援しています。 メール配信運用、メールマーケティングに関する情報、​​​​​​​“知ってるとちょっとイイコトがある”情報を発信していますので、ぜひ、チェックしてみてください。 アララ メッセージは、15年以上にわたり「国内開発・自社サポート」で提供している、純日本製のメール配信サービスです。画面操作による一斉配信はもちろん、システム連携によるAPI配信にも標準対応しています。 また、総務省後援「ASPICクラウドアワード2024」支援業務系ASP・SaaS部門にて「DX貢献賞」を受賞しています。

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