メールが遅延する原因と対策
こんにちは!営業担当の関本です。
今回は、メール配信が遅延する原因と対策についてご紹介します。
これからメール配信システムを活用してみようと思われている方、または現在メール配信の遅延に困っている方など、是非本コラムをご参照ください。
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メール配信の価値はタイムリーな情報提供
本コラムをご覧いただいている方の中には、自社でメールサーバを構築したり、外部のメール配信システムを導入したにもかかわらず想定よりも配信速度が遅く、メールが遅延して届いたなどの経験がある方もいるかと思います。
即時性が求められる速報メールやECサイトでの会員登録完了後のトランザクションメールなどは、タイムリーにメール配信されるからこそ、価値のある情報を提供できます。
メール配信が遅延する原因
メール配信で遅延が発生する主な原因は以下の3つが考えられます。
メール配信が遅延する3つの原因
- 携帯キャリアなどのガイドラインを守っていないため、受信ブロックされている
- メールサーバ自体のメール配信性能が低く、時間がかかっている
- IPアドレスがブラックリストに登録され、ISPから接続制限されている
以下で詳しく原因を解説いたします。
メール配信が遅延する原因1:携帯キャリアなどのガイドラインを守っていないため、受信ブロックされている
昨今、迷惑メールの増加にともない携帯キャリアやインターネットサービスプロバイダなど、送信先による迷惑メール対策が厳しくなってきています。
携帯キャリアやインターネットサービスプロバイダは、”大量の宛先不明を含むメールは送信しない”、”送信ドメイン認証である「SPFレコード」を設定する”、など、独自のガイドラインを設け、迷惑メール対策を行っています。
このガイドラインを守らずに、メール配信をしてしまった場合、メールの送信元は“迷惑メール業者である”と判定されてしまいます。
“迷惑メール業者である”と判定された送信元に対して、携帯キャリアやインターネットサービスプロバイダ側では、「受信ブロック」や「通信制限」といった処置をとります。
この処置の結果、メールの配信遅延や不達に繋がっているのです。
メール配信が遅延する原因2:メールサーバ自体のメール配信性能が低く、時間がかかっている
メール配信が遅延してしまう原因の1つにメールサーバの配信性能が上げられます。
メルマガの一斉配信などにより、サーバの制限を越えるような利用をしてしまうと、通信制限のような状態となり、メール配信を処理しきれずに遅延が生じてしまいます。
特にコストを安く抑えたいために、無料や安価なメールサーバを利用した場合、その結果として「配信速度が遅い」というようなケースがよく見られます。
もちろん、無料や安価なメールサーバが悪いということではありません。
配信ボリュームが少ない場合は、コストを抑えられるメールサーバを利用するのが良いでしょう。
あくまでも、「メール配信のボリューム」や「送信完了時間」といった自社の要望と、利用するメールサーバの配信性能を照らし合わせ、要望にあった使い方ができるメールサーバを利用することが重要となります。
メール配信が遅延する原因3:IPアドレスがブラックリストに登録され、インターネットサービスプロバイダから接続制限されている
ブラックリストとは、スパムやなりすましメールを配信している送信者のIPアドレスやドメイン名を登録した受信拒否リストのことを指します。
通常は、スパムメールやウィルスメールなど悪質な迷惑メール送信者が登録されますが、宛先不明のメールアドレスへの配信やスパムトラップにメールを送信し続けてしまうと、IPアドレスがブラックリストに登録されてしまいます。
メール送信に使うIPアドレスがブラックリストに登録されてしまった場合、メールの遅延はもちろん特定のドメインもしくはどのドメイン宛てに送信してもほぼ届かない状況になってしまいます。
まずは、ブラックリストに登録されないようなメール配信を実施することが大切です。
メール配信が遅延する場合の対策
それぞれの原因に対する対策をご紹介します。
内容を確認のうえ、自社に適した対策を実施してください。
携帯キャリアなどのガイドラインに沿ったメール配信環境を準備
以下ガイドラインの参考サイトをご参照いただき、自社のメール配信方法が適切であるか確認してください。
また、外部のメール配信システムを導入される場合もガイドラインに沿っているか、サービス提供元へ確認した上で、サービスを選定することも必要です。
※外部サイトが開きます
これらのガイドラインは、スパム対策という特性からいつ内容変更されるか分からないため、常に意識する必要があります。
複数のIPアドレスによる並列配信、メール配信方法を最適化
メールサーバのメール配信性能が低い場合、物理的にメールサーバ台数を増やしたり、複数のIPアドレスで並列にメール配信するのも対処方法といえます。
しかし、各携帯キャリアやインターネットサービスプロバイダによって接続制限仕様も異なるため、メール配信方法を配信先毎に最適化できるメール配信エンジンを利用するのも解決策のひとつです。
IPアドレスがブラックリストに登録されていた場合は解除申請
メールサーバのIPアドレスがブラックリストに登録されているかのチェックは、下記に参考ページとして紹介するブラックリストを管理している「Spamhaus」という団体やその他、多数の団体を一括でチェックできるページなどで、チェックすることができます。
※外部サイトが開きます
- Blocklist Removal Center ? The Spamhaus Project
- Spamhausという団体のサイト、IPアドレスのブラックリスト登録チェックページ
- Email Blacklist Check ? MXtoolbox
- 多数の団体を一括でチェックできるブラックリスト一括チェックページ
IPアドレスがブラックリストに登録されてしまっていた場合、早急に該当ブラックリスト管理団体のページから解除申請を行う必要があります。
なお、ブラックリストに登録されてしまう基準は公開されていないため、原因を特定することは難しい場合が多いと言えます。
メール配信の遅延対策はしっかりと行いましょう
いかがでしたでしょうか。
ご紹介した送信側の対策はどれも今すぐに始められる対策であり、送信側と受信側の双方にメリットがある内容のため、ぜひ実践してみてください。
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