
ポート番号とは?SMTPポートの違いや企業へ推奨する番号
メールの送受信設定で必ず目にする「ポート番号」は、メールサーバと通信するための重要な要素です。とくにSMTPポートは、25・465・587・2525など複数存在し、それぞれ役割やセキュリティ特性が異なります。適切なポート番号を選ばないと、メールが送信できない、到達率が下がる、セキュリティリスクが高まるといった問題につながることもあります。本記事では、ポート番号の基本からSMTPポートの違い、企業で推奨される番号、確認方法までを分かりやすく解説します。
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ポート番号とは
- ポート番号とは、ネットワーク通信において、同じIPアドレスを使う複数のサービスの中から、どのサービスと通信するかを識別するための番号です。インターネット上では、IPアドレスが通信相手となるようサーバを特定し、ポート番号がそのサーバ内のどの機能と接続するかを示します。
- メールサーバでは、メール送信や受信といった役割ごとに異なるプロトコルが動作しており、それぞれに対応するポート番号が割り当てられています。メールソフトは、このポート番号をもとにサーバと通信をおこない、送信や受信の処理を進めます。もしポート番号の設定が誤っている場合、メールが正常に送受信できなくなることがあります。また、適切でない番号を使用すると、外部からの不正アクセスや迷惑メール送信に悪用されるリスクが高まります。そのため、メールを安全かつ安定して運用するためには、用途に応じた正しいポート番号を理解し、適切に設定することが重要です。
主要プロトコルについて
メールの送受信では複数のプロトコルが使われ、それぞれ役割が異なります。ここでは、メール送信に使われるSMTPと、受信や管理で使われるPOP・IMAPという3つの主要プロトコルについて概要と特徴を整理します。
①SMTP
SMTPは「Simple Mail Transfer Protocol」の略称で、メールを送信する際の通信ルールです。メールソフトで作成したメッセージは、SMTPを使って送信サーバに送られ、その後、受信者側のサーバへと中継されます。複数のメールサーバを経由してメールを届ける仕組みは、手紙がポストから郵便局を経由して配達される様子に例えられます。SMTPは送信元から送信先へメールを確実に届けるために必要な手順や形式を定めており、利用者の操作やメールアプリの送信処理の根幹となります。メールの送信設定をおこなう際には、SMTPサーバ名や認証・暗号化の設定、ポート番号の設定が重要になります。
②POP
POPは「Post Office Protocol」の略称で、サーバに保管されたメールを端末に取り込む役割のプロトコル(ルールのようなもの)です。POPでは受信メールをサーバからダウンロードして、自分のパソコンやスマホに保存します。一度ダウンロードしたメールは、設定によってはサーバ上のデータが削除されるため、端末ごとにメールの管理状態が分かれることがあります。この方式はデータがローカルにあるため、オフラインでも閲覧ができますが、複数の端末で同じメールデータを共有するのには向いていません。POP3が現在の主流バージョンです。
③IMAP
IMAPは「Internet Message Access Protocol」の略称で、サーバ上のメールをそのまま参照し同期するプロトコルです。POPがメールをダウンロードして端末に保存するのに対し、IMAPではサーバ上のデータを複数の端末で共有しながら閲覧や操作ができます。例えば、パソコンで既読にしたメールは、スマホでも同じ状態で表示され、削除やフォルダ移動の情報も全デバイスで反映されます。スマホやPCを複数使い分ける現代の利用環境では、IMAPが受信プロトコルとして広く採用されています。
SMTPポート番号
SMTPポート番号とは、メール送信の際にSMTPプロトコルで使われる通信番号で、番号によって用途やセキュリティ性が異なります。ここでは代表的な番号である25・465・587・2525の特徴を解説します。
25ポート
25番ポートは、インターネットでSMTPに使われる標準ポート番号です。元来はメールサーバ同士がメッセージをやりとりするために使われていましたが、認証や暗号化がない状態でも送信できることから、迷惑メール送信に悪用されるリスクがありました。こうした背景から多くのインターネットサービスプロバイダは、外部へのメール送信を制限するOutbound Port 25 Blocking(OP25B)を導入しています。そのため、現在はメールクライアントからの送信には、より安全性の高い別のポートが使われることが一般的です。
465ポート
465番ポートは、SMTPをSSL/TLSで暗号化して通信するために使用されてきたポートです。もともとは「SMTPS」として暗号化通信専用のSMTPとして扱われていました。一時的に標準から外れましたが、現在はRFC 8314で正式にSMTPS用の推奨ポートとして再定義されました。現在も多くのメールサービスでサポートされており、安全なメール送信に利用されています。
587ポート
587番ポートは、SMTPの「サブミッションポート」として、メール送信時にユーザー認証や暗号化通信を組み合わせるために広く推奨されているポートです。従来の25番ポートでの送信がスパム対策で制限されるようになったことから、587番ポートがクライアントからの送信に使われるようになりました。送信時にSMTP-AUTHによる認証やSTARTTLS等の暗号化が利用できるため、セキュリティと到達率の両面でバランスが取れた安全性の高いポート番号として多くのメールサービスや配信システムで標準採用されています。
2525ポート
2525番ポートは、SMTP用途としてIANA(インターネット番号を管理する国際的な団体)やIETF(インターネット技術の標準化を行う国際組織)によって定義されているポート番号ではありません。ただし、587番ポートが何らかの理由で使用できない環境で代替として広くサポートされている番号です。多くのインターネットサービスプロバイダやクラウドサービスが2525番ポートを開放しており、特に587番ポートがブロックされている場合でもTLS暗号化を使った安全なSMTP送信が可能となることが多いです。柔軟な運用を求められる場面で有効な選択肢として利用されています。
どのSMTPポートを選ぶとよいか
企業でSMTPポートを選ぶ際には、セキュリティ面への配慮だけでなく、ネットワーク制限を受けにくく、安定して運用できるかどうかが重要な判断基準となります。現在の一般的なメール送信環境では、まず587番ポートの利用を検討するのが適切です。587番ポートは、送信時にユーザー認証を前提としたサブミッションポートとして設計されており、TLSやSTARTTLSによる暗号化通信にも対応しています。そのため、不正利用や盗聴のリスクを抑えながら、安定したメール送信が可能です。多くのメール配信サービスや企業向けメール環境でも、587番ポートが標準設定として採用されています。
一方で、ネットワークやファイアウォールの制約により587番ポートが利用できない場合には、2525番ポートを代替として選択する方法があります。2525番ポートは公式なSMTPポートではないものの、制限を受けにくく、暗号化通信にも対応しているため、実運用で選ばれるケースが少なくありません。
25番ポートは迷惑メール対策として制限されている環境が多く、一般的なメール送信用途には適していません。また、465番ポートは暗号化通信が可能ですが、標準的な推奨設定とは言いづらいため、企業利用では587番、次点として2525番を選ぶのが現実的な判断といえます。
利用しているSMTPポート番号を確認する方法
現在利用しているSMTPポート番号は、メールアプリのアカウント設定画面から確認できます。設定を見直す際や、メール送信がうまくいかない場合には、まずこの番号が適切かどうかを確認することが大切です。ここでは、Windowsに標準搭載されているメールアプリと、Microsoft Outlook(デスクトップ版)での確認方法を紹介します。
Windowsに搭載されているメールアプリの場合
- メールアプリを起動して、画面左下の歯車アイコンをクリックして「設定」を開く。
- 「アカウントの管理」を選択し、確認したいメールアカウントをクリック。
- 「メールボックスの同期設定を変更」を選択し、「メールボックスの詳細設定」を開くと受信サーバと送信サーバの情報が表示される。
記載されている送信サーバのポート番号が、現在使用中のSMTPポートです。
設定変更をおこなう場合は、保存を忘れないよう注意が必要です。
Microsoft Outlook(デスクトップ版)の場合
- Outlookを起動し、画面上部の「ファイル」をクリックし、「アカウント設定」から対象のアカウントを選択。
- 「変更」をクリックし、「詳細設定」を開くと「詳細設定」のタブ内に送信サーバのポート番号が表示される。
この画面では、ポート番号に加えて暗号化方式も確認できるため、メール配信サービスやサーバの推奨設定と一致しているかをあわせて確認すると安心です。
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SMTPポートの設定や認証方式、暗号化対応など、企業のメール運用には専門的な知識が求められます。特にメール配信数が多い場合や、到達率やセキュリティを重視する場合、社内での個別対応には限界を感じることも少なくありません。
「アララ メッセージ」は、企業の利用を前提としたメール配信システムとして、推奨されるSMTPポート設定や認証方式に対応し、安定したメール送信環境を提供しています。配信状況の可視化やエラー管理といった運用面の負担も軽減できるため、安心してメール施策を進めることが可能です。
メールシステムの見直しや新規導入を検討している場合は、まずは資料請求やお問い合わせを通じて、自社の運用に合った活用方法を確認してみてはいかがでしょうか。
まとめ
ポート番号は、メールの送受信を支える重要な仕組みであり、とくにSMTPポートの選択は、メールの安定性やセキュリティに大きく影響します。現在、企業利用においては、認証と暗号化に対応した587番ポートを基本とし、環境によっては2525番ポートを代替として検討するのが現実的な選択といえます。また、利用中のポート番号を定期的に確認し、設定が適切かどうかを見直すことも重要です。
メール運用の品質を高めるためには、正しい知識に基づいた設定と、必要に応じた専門サービスの活用が欠かせません。本記事を参考に、自社にとって最適なメール環境を整えていきましょう。
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