
SMTP-AUTHとは?認証の仕組みやセキュリティについてわかりやすく解説
今回は「SMTP-AUTH」についてご紹介します。
目次[非表示]
- 1.SMTP-AUTHとは
- 1.1.SMTP-AUTHが生まれた背景
- 1.2.SMTP-AUTHのポート番号
- 2.SMTP-AUTHの認証方式
- 2.1.PLAIN
- 2.2.LOGIN
- 2.3.CRAM-MD5
- 2.4.XOAUTH/XOAUTH2
- 3.SMTP-AUTHのセキュリティリスク
- 3.1.基本認証(レガシー認証)のリスク
- 3.2.盗聴リスク
- 4.SMTP-AUTHで安全なメール配信を
SMTP-AUTHとは
SMTP-AUTHとは「Simple Mail Transfer Protocol Authentication」の略で、SMTP認証と呼ばれることもあります。「送信依頼をしてきたメールサーバが正規のクライアントかどうかを確認する」方法です。これにより、不正なユーザがメールを送信するのを防ぎ、スパムやなりすましのリスクを軽減できます。
メールの送信依頼時に、クライアントから認証 IDやパスワードを申告させることで、送信側サーバは正規のクライアントであることを確認してから、メールを受け付けることが可能になります。これにより、同じグローバルIPアドレスを利用していたとしても、不正利用した送信を防ぐことができます。
SMTP-AUTHが生まれた背景
インターネット初期のSMTPは、認証なしでメールを送信できる仕組みでした。そのため、不正利用やスパムメールの送信が容易にできてしまうことから、大きな問題となっていました。これを防ぐために、送信者の認証を求めることで、安全なメール送信を実現するSMTP-AUTHが導入されました。
SMTP-AUTHのポート番号
ネットワーク上で特定の通信を識別するために「ポート番号」というものがあります。SMTP-AUTHによるメール送信に推奨されるポートは「587番」で、クライアントから送信側のメールサーバに接続する際に使用するデフォルトのポート番号になっています。
SMTP-AUTHの認証方式
SMTP-AUTHにはいくつかの認証方式があります。メールを配信する側とメール配信サーバ間で処理できる共通の認証方式を選択する必要があります。
PLAIN
一般的に使用される認証方式で、ユーザ名とパスワードをBase64化(データを他の形式へ変換する方法)して1つの文字列として送信します。
LOGIN
PLAIN方式と同様、ユーザ名とパスワードをBase64(データを他の形式へ変換する方法)でエンコードして1つの文字列として送信する方式のことを言います。ユーザ名とパスワードをそれぞれ個別に送信する点がPLAIN方式と異なります。標準仕様では廃止されていますが、後方互換性維持のために使用できるシステムがあります。
CRAM-MD5
パスワードをハッシュ化し、暗号化して認証をおこなう方式です。PLAINやLOGINに比べて安全性が高いと言われていますが、パスワードを保存する際に元のパスワードが必要になるため、注意が必要です。
XOAUTH/XOAUTH2
「OAuth」と呼ばれる、ユーザのIDやパスワードを直接入力せずに第三者のサービスにアクセスを許可する仕組みを利用した認証方式です。GoogleやMicrosoftなどのサービスで採用されており、ユーザのパスワードを直接扱わないため、安全性が高いと言われています。対応していないシステムも多く存在します。
SMTP-AUTHのセキュリティリスク
SMTP-AUTHを使用する際には、以下のようなセキュリティリスクが考えられます。
基本認証(レガシー認証)のリスク
従来のSMTP-AUTHでは、ユーザ名とパスワードを使用する基本認証が広く採用されていましたが、以下のようなリスクもあります。
-
パスワードの流出リスク
ユーザが同じパスワードを複数のサービスで使い回している場合、他のサービスから流出したパスワードがSMTPの不正アクセスに利用される可能性があります。
-
フィッシング攻撃の標的
攻撃者が正規のメールサーバを偽装し、ユーザの認証情報を盗み取る可能性があります。
-
アカウント乗っ取り
パスワードが盗まれた場合、攻撃者は正規のユーザとしてログインでき、スパムメール送信や情報の不正取得をおこなう可能性があります。
対策:
- パスワードの使い回しを避け、複数の文字種を使用した長い文字列を用いる
- 多要素認証(MFA)を導入し、パスワードのみの認証から強化する
- ユーザー認証情報を盗み取られないよう、メール配信に使用するメールサーバは安全が確認されたメールサーバをあらかじめ定め、それ以外を使用しない
- パスワードレス認証(OAuthなど)への移行を検討する
盗聴リスク
SMTP-AUTHの通信が暗号化されていない場合、ネットワーク上で認証情報が盗聴される可能性もあります。特に、公衆Wi-Fiなどの安全でないネットワークでは、攻撃者がパケットを傍受し、ユーザ名やパスワードを盗聴される危険性があります。
対策:
- 必ずTLS/SSLを使用して、認証情報を暗号化する
- 暗号化されていない通信を許可しないサーバ設定をおこなう
- VPNを使用して、安全な通信経路を確保する
SMTP-AUTHで安全なメール配信を
SMTP-AUTHについてお分かりいただけましたでしょうか。
日々変化しているセキュリティ対策をしっかりおさえ、万全の状態で安全にメール配信をおこなうようにしましょう。
ここでご紹介した機能についてはもちろん、メール配信についてのご相談はいつでも受け付けております。ぜひお気軽にお問い合わせください。
著者 メール配信運用、メールマーケティングに関する情報をお届けするコラムです。“知ってるとちょっとイイコトがある”情報を発信します。 |
導入事例はこちら
関連コラム