
メールアドレスとドメインの違いとは?独自ドメインの取得手順を解説
ウェブサイトを示すURLの一部に使われるドメインは、メールアドレスにもよく使われますが、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
本記事では、ウェブサイトとメールアドレスで使われるドメインの違いをはじめ、法人において主に利用される 「独自ドメイン」の概要や作成方法、メリットについて解説します。また、独自ドメインでメールアドレスを作成する際の注意点や取得時の費用、関連性の高いよくある質問などもご紹介します。
目次[非表示]
- 1.メールアドレスとドメインの違いとは?
- 1.1.メールアドレスの4つの種類
- 1.2.メールアドレスの独自ドメインとは?
- 2.メールアドレスを独自ドメインで作成するメリットとは?
- 2.1.サービス終了のリスクを避けられる
- 2.2.複数のメールアドレスを作成できる
- 2.3.迷惑メールに振り分けられる可能性が低い
- 2.4.個性的なメールアドレスが持てる
- 2.5.信頼度が高い
- 3.メールアドレスを独自ドメインで作成する前に確認すべきこと
- 3.1.ランニングコストが発生する
- 3.2.情報公開が必須
- 3.3.独自ドメインの準備は意外と簡単
- 4.メールアドレスを独自ドメインで作成する手順
- 5.メールアドレスを独自ドメインで作成する場合にかかる費用
- 6.メールアドレスを独自ドメインで作成した後の注意点
- 7.メールアドレスを独自ドメインで作成する時によくある質問
- 7.1.Q.メールサーバとは?
- 7.2.Q.DNSとは?
- 7.3.Q.独自ドメインとサブドメインは何が違う?
- 7.4.Q.メールアドレスを作成したあと、ドメイン部分だけを変更できる?
- 7.5.Q.ドメインの期限が切れると、作成したメールアドレスが使えなくなる?
- 8.メールマーケティングに関するご相談なら、アララ メッセージへ
- 9.独自ドメインを取得して世界にひとつだけのメールアドレスを
メールアドレスとドメインの違いとは?
ウェブサイトで使われるドメインとメールアドレスで使われるドメインは、何が違うのでしょうか?ウェブサイトのURLに使われるドメインは、インターネット上の「住所」のようなもので、ウェブサイトがインターネット上のどこにあるかを判別する情報です。
https://www.arara.com/
上記のURLの場合は、「arara.com」がドメインにあたります。一方、メールアドレスは、電子メールを送受信するために文字列で構成された宛先のことで、その一部がドメインになっています。
sss@arara-domain.com
上記の場合、この全文がメールアドレスです。中央の「@(アットマーク)」を境に、左側の文字列が「ユーザー名」、右側の文字列が「ドメイン名」にあたります。メールアドレスにドメインを使用することで、メールの配送先を特定できるのです。
さらに、独自のドメインを取得すれば、そのドメインを使ったメールアドレスを作成できます。ドメインとメールアドレスの違いや関係性は、以下の記事でも詳しく紹介しています。
メールアドレスの4つの種類
メールアドレスは以下の4種類に分けられます。
- フリーメールアドレス
- プロバイダーメールアドレス
- キャリアメールアドレス
- 独自ドメインのメールアドレス
フリーメールアドレスは、GmailやYahoo!メール、Outlookなどのフリーメールサービスに登録すれば、誰でも無料で利用できるメールアドレスです。プロバイダーメールアドレスはGMOやNifty、Nuroなどのインターネットプロバイダーと契約した際に提供されるメールアドレスを指します。キャリアメールアドレスはdocomo、au、Softbankなど携帯キャリアとの契約によって取得できるメールアドレスです。なお、フリーメールアドレス、プロバイダーメールアドレス、キャリアメールアドレスはいずれも共有ドメインが使われています。
一方、独自ドメインのメールアドレスは、自分で独自ドメインを取得することで利用できるオリジナルドメインのメールアドレスです。法人であれば、法人名を加えた独自ドメインのメールアドレスを利用するのが一般的です。
メールアドレスの独自ドメインとは?
インターネット上における住所のような役割を担っている文字列が「ドメイン」です。アルファベット・数字・記号を組み合わせて作られています。ドメインの中でも、メールアドレスの「独自ドメイン」とは、企業や個人などが登録している、他と区別される特有のドメイン名を指します。
メールアドレスを独自ドメインで作成するメリットとは?
メールアドレスは、GmailやYahoo!メールといったフリーメールでも作成可能です。しかし、独自ドメインを取得することにより、フリーメールにはない様々なメリットを持つメールアドレスを作ることができます。ここからは、独自ドメインでメールアドレスを作成するメリットを見ていきましょう。
サービス終了のリスクを避けられる
独自ドメインでメールアドレスを作れば、ドメインやサーバの契約更新を続ける限り、そのメールアドレスを使うことが可能です。一方、Gmail やYahoo!メールなどのフリーメールは、サービスが突然終了する可能性もあるため、いつメールアドレスが使えなくなるのか分かりません。
このようなリスクを回避できる安心感が、独自ドメインでメールアドレスを作成する大きなメリットの一つです。
複数のメールアドレスを作成できる
レンタルサーバの仕様や契約内容によっては、メールアドレスを複数作成できる点も、独自ドメインでメールアドレスを作る際のメリットです。企業では「会社用」「部署用」「個人用」など、用途によって複数のアドレスを使い分けることが一般的となっています。
独自ドメインなら作成数が無制限のサービスなどもあるため、必要に応じて自由にメールアドレスを増やすことができます。一方フリーメールの場合、登録時に電話番号などの個人情報が必要となるうえ、複数のアドレスを作成ができないこともあります。
迷惑メールに振り分けられる可能性が低い
フリーメールアドレスでメールを送った場合、受信側の設定によって迷惑メールに振り分けられることがあります。また、先方にメールが届かないことも珍しくありません。しかし、独自ドメインで作成したメールアドレスならば迷惑メールに振り分けられる可能性が低くなります。送信側の信頼性が高い点も、独自ドメインでメールアドレスを作るメリットです。
迷惑メールに判定される基準に関しては、以下のリンク先で詳しく解説しています。
個性的なメールアドレスが持てる
独自ドメインなら、自分が選んだ文字列でオリジナルのドメインを作成できるため、世界にひとつだけの個性的なメールアドレスを持つことができます。個性的なメールアドレスは、相手の記憶に残りやすく覚えてもらいやすくなります。
信頼度が高い
独自ドメインのメールアドレスは信頼度が高く、顧客から安心してメールを受け取ってもらえます。企業名やブランド名をドメインにしたメールアドレスであれば、一目で送信者の素性が分かるためです。フリーメールやキャリアメールに比べて、独自ドメインのメールアドレスは顧客にとって視認性が高く、開封・閲覧される可能性も高まるというメリットがあります。
メールアドレスを独自ドメインで作成する前に確認すべきこと
ここからは、独自ドメインでメールアドレスを作成する前におさえておきたい、3つのポイントをご紹介します。
ランニングコストが発生する
独自ドメインは、取得後も一定期間ごとに更新料を支払いながら運用する必要があるため、取得費用だけでなく維持費用もかかります。さらに、レンタルサーバを利用する場合は月額費用も必要となるため、独自ドメイン作成前に発生するおおよそのコストを見積もっておくと安心です。
情報公開が必須
独自ドメインのメールアドレスを作成する場合、登録者情報を公開するルールがあります。これは、ドメインに関するトラブルや問題を解決するためのもので、名前や連絡先などが「Whois(フーイズ)」というデータベースに掲載されます。そのため、インターネット上で誰でも登録者情報が確認できる状態になります。
ただし、ドメインの種類によってはWhois情報公開代行などのサービスを利用して、登録者情報を非公開にできる場合もあります。
独自ドメインの準備は意外と簡単
独自ドメインを取得すると、サーバとの連携やメールアドレスの作成が必要になります。また、取得した独自ドメインを使い続けるには契約の更新も必要で、少し手間がかかります。
しかし、設定や作業はそれほど難しくありません。契約更新も多くの場合自動でできるため、契約時に確認しておくと安心です。
メールアドレスを独自ドメインで作成する手順
企業や個人に関わらず、独自ドメインを取得すれば、自分の好きな文字列を構成してメールアドレスを作成できます。では、具体的にはどのように作成すれば良いのでしょうか。ここからは、独自ドメインのメールアドレス作成方法を4ステップで紹介します。
ステップ①独自ドメインの取得
最初のステップは、独自ドメインを取得することです。アルファベット・数字・記号を組み合わせて、自由な文字列で世界にひとつだけのドメインを作成します。使用する文字列は、一般的に企業名・自社製品名などが使われます。独自ドメインは、ドメイン管理会社のサイトから購入することで取得できます。
ただし、取得を考えていた文字列がすでに使われているケースもあるため、その際は文字列や構成を変更する必要があります。
ステップ②レンタルサーバの契約
次のステップで、レンタルサーバを契約します。独自ドメインのメールアドレスはサーバ上で作成するため、サーバは必須となります。サーバの準備に関しては、レンタルサーバの契約が一般的です。
また、レンタルサーバの契約とドメイン取得を同じ会社でおこなうと、メールアドレスの作成がスムーズに進められるためおすすめです。
ステップ③DNS(ドメインネームシステム)サーバの設定
続いてのステップは、DNS(ドメインネームシステム)サーバの設定です。これは作成したドメインと契約したレンタルサーバ(IPアドレス)を紐付ける作業であり、この工程が上手くいかないとウェブサイトの表示やメールの送受信ができません。
一般的に、レンタルサーバを契約した会社がDNSサーバの設定をおこなってくれます。ただし、設定方法は契約会社によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
ステップ④メールアカウントの作成
最後のステップは、メールアカウントの作成です。ドメインと同様にアルファベット・数字・記号を使用し、自分の好きな文字列で「ユーザー名(アカウント)」を組み合わせてください。 作成方法やアカウントの数はレンタルサーバによって異なるため、契約時などに確認しましょう。
メールアドレスを独自ドメインで作成する場合にかかる費用
独自ドメインのメールアドレスを作成する場合、どの程度の費用が必要になるのでしょうか。主な費用の内訳は、ドメイン取得料金・更新料金・サーバのレンタル料金です。それぞれ「.com」「.net」「.jp」などのトップレベルドメインや提供業者によって異なり、取得料金が1円~10,000円ほど(契約時)、更新料金が1,000円~10,000円ほど(年間)になります。
また、レンタルサーバの料金も提供会社や種類によって異なり、月額で150円~9,500円程度です。
無料で独自ドメインのメールアドレスを作成することは可能?
独自ドメインでメールアドレスを作成するときは、ドメインの取得費用や更新費用、レンタルサーバの料金が必要です。しかし、契約済みのサーバ内で複数のメールアドレスを作る場合は、追加費用はかかりません。
メールアドレスを独自ドメインで作成した後の注意点
メールアドレスを独自ドメインで作成する際には、いくつか注意すべきポイントがあります。まず、ドメインやレンタルサーバの契約更新です。更新を怠ると、メールアドレスだけでなくウェブサイトのURLも使えなくなってしまいます。契約期限が近づくと、ドメイン管理会社やレンタルサーバ提供会社から契約更新のお知らせが届くため、必ず手続きを済ませましょう。
また、独自ドメインは取得後に文字列だけを変更することができません。もしドメイン部分を変更したい際は、新たにドメインを取得して再設定する必要があります。
メールアドレスを独自ドメインで作成する時によくある質問
Q.メールサーバとは?
メールサーバとは、メールの送受信機能を持ったソフトウェアがインストールされているコンピューターのことです。基本的にほぼすべてのレンタルサーバには、メールサーバが標準仕様として装備されています。
メールサーバに関しては、以下のリンク先でも詳しく解説しています。
Q.DNSとは?
DNSとは「Domain Name System」の略語であり、ドメインとサーバを紐付けるためのシステムになります。送信用サーバから受信用サーバへメールを送る場合、送信先のメールアドレスと紐付いたIPアドレスが必要であり、このDNSが送信先メールアドレスのドメインをIPアドレスに変換してくれるのです。
DNSに関しては、以下のリンク先でも詳しく解説しています。
Q.独自ドメインとサブドメインは何が違う?
サブドメインとは、独自ドメインを分割して利用するためのドメインです。具体的には、ドメインの前へさらに文字列とドット(. )を追加することで作成できます。サブドメインはドメイン所有者が自由に作成できるうえ、メールアドレスもサブドメインごとに作成可能です。
Q.メールアドレスを作成したあと、ドメイン部分だけを変更できる?
一度作成したメールアドレスのドメイン部分だけを変更することはできません。メールアドレスのドメインを変更したい場合には、新しいドメインを取得して、新しいメールアドレスを作成する必要があります。
また、一度取得した独自ドメインの文字列を変更することもできません。すでに独自ドメインで多数のメールアドレスを作成している場合には、新規取得したドメインを使用して再作成する必要があります。そのため、独自ドメインは「作成後は変更できないもの」と考えて、長期的に使い続けることを前提として決めましょう。
ドメインを変更すると、メールソフトの設定変更や顧客へのメールアドレス変更の通知が必要になります。場合によっては、相手側のメールソフトやセキュリティソフトでドメイン名でフィルターをかけている可能性もあります。その場合、メールの到達率が低下する原因にもなるため、ドメイン名はむやみに変更せず、慎重に決めて利用することをおすすめします。
Q.ドメインの期限が切れると、作成したメールアドレスが使えなくなる?
ドメインを更新せずに期限が切れた場合、作成したメールアドレスは利用できなくなり、同じドメインを使用しているウェブサイトも使用できなくなるため注意が必要です。自動更新の設定をしていない場合は特に、期限切れによってメールアドレスもウェブサイトも使えなくなる可能性があります。ドメインの更新時期が近づくと、ドメイン管理会社から案内が届くため、所定の方法で必ず手続きをおこないましょう。一般的にドメインは1年単位で更新が求められます。
なお、レンタルサーバを契約して独自ドメインを使用している場合、レンタルサーバ会社との契約更新も必要です。サーバとドメインの両方が有効でなければ、メールアドレスは機能しなくなります。レンタルサーバ会社から契約更新の連絡を受けたら速やかに手続きをおこない、メールやウェブサイトを快適に使える状態を維持しましょう。
メールマーケティングに関するご相談なら、アララ メッセージへ
メールマーケティングにお悩みの際は、アララ メッセージにご相談ください。アララ メッセージは、円滑なメールマーケティングを実現するメール配信システムです。
メール配信の際に重要な「大量・高速配信」「高い到達率」「シンプルな操作性」をはじめ、メール配信に必要な数多くの機能を搭載し、エンジニアやマーケティングご担当者様の工数負担をかけない仕様となっています。また国産商品ならではの充実したサポートも、アララ メッセージの強みです。
独自ドメインを取得して世界にひとつだけのメールアドレスを
ドメインとは、メールアドレスを構成する要素の一つであり、ウェブサイトを特定する際に必要不可欠な「インターネット上の住所」を指します。独自ドメインを取得すれば、世界にひとつだけのオリジナルのメールアドレスを作成できます。
独自ドメインのメリットには、サービス終了の影響を受けにくい、迷惑メールへ振り分けにくくなる、複数のメールアドレスを作成できるなどが挙げられます。顧客の信頼を得られる点からも、独自ドメインのメールアドレス作成を検討してみるとよいでしょう。
導入事例はこちら
関連コラム