ドメインとは?独自ドメインとサブドメインとの違いやメリット、ドメインの種類を紹介
Webサイトを立ち上げる際やメール配信において「ドメイン」という単語がよく出てきます。ドメインは身近な存在でありつつも、様々な種類があったり、複雑な部分が多かったりで詳細まで知っている方も少ないのではないでしょうか。
本記事では、ドメインの概要や種類、ドメイン名の決め方や注意点などをご紹介します。
目次[非表示]
- 1.ドメインとは
- 2.ドメインとURLの関係
- 3.ドメインとメールアドレスの関係
- 4.ドメインの3つの構成要素
- 4.1.トップレベルドメイン
- 4.2.セカンドレベルドメイン
- 4.3.サードレベルドメイン
- 5.ドメインの種類
- 5.1.分野別トップレベルドメイン(gTLD)
- 5.2.新gTLD(新ドメイン)
- 5.3.国コードトップレベルドメイン(ccTLD)
- 6.独自ドメインとサブドメインの違い
- 6.1.独自ドメインのメリット
- 6.2.信頼性の向上
- 6.3.URLを短縮できる
- 6.4.SEOに強い
- 6.5.別サーバに移行しても使える
- 7.独自ドメインを取得する手順
- 8.ドメインを決める時のポイント
- 9.ドメインとサーバの関係性
- 9.1.IPアドレスとの関係
- 9.2.DNSとは?
- 10.ドメインとメール配信の関係
- 11.ドメイン取得時、取得後の3つの注意点
- 11.1.ドメインの所有者は自分(会社)にする
- 11.2.ドメインの更新を忘れない
- 11.3.ドメイン情報の保護
- 12.まとめ
ドメインとは
ドメインとは、簡単にお伝えすると 、”インターネット上にあるサーバやPCの住所” です。もともと「数字」だけで表示される「IPアドレス」(※IPアドレスはインターネットをする時にコンピュータに割り当てられる住所のことです)を、私たちが一目見て理解できるように「文字」に変換したものになります。
ドメインは、WEBサイトのURLやメールアドレスに使用されています。それぞれの関係をみてみましょう。
ドメインとURLの関係
まずURLとはUniform Resource Locator(統一資源位置指定子)の略です。つまり、「あなたのホームページは、ネット上のここにありますよ」という住所になります。このURLを構成している要素の1つがドメインです。
ドメインもURLもネット上の住所に変わりはありませんが、違いとしては「ネット上にあるPCの住所が”ドメイン”」「ネット上にあるホームページの住所が”URL”」という違いがあります。
ドメインとメールアドレスの関係
メールアドレスにもURL同様、ドメインが組み込まれています。ドメインが組み込まれていることで「メールをここに送りますよ~」という配送先の住所を特定することができます。
ドメインの3つの構成要素
ドメインには「トップレベルドメイン」「セカンドレベルドメイン」「サードレベルドメイン」の3つの構成要素があります。
トップレベルドメイン
【jp】=この部分はトップレベルドメイン と呼ばれています。トップレベルドメインには「分野別トップレベルドメイン(gTLD)」「国コードトップレベルドメイン(ccTLD)」「属性別JPドメイン」の3種類あります。
詳しくは次項で解説します。
セカンドレベルドメイン
【co】=この部分はセカンドレベルドメインと呼ばれています。この部分は組織の種類を表しています。「co」の他に「ne」なども有名です。
サードレベルドメイン
【arara】=この部分はサードレベルドメインと呼ばれており、利用者独自に登録できます。この利用者独自に取得したドメインを「独自ドメイン」と呼びます。
同じドメインは作ることはできないので、早いもの勝ちです!!
また上記のように「com」「net」などの一部のトップレベルドメインの種類によっては、このサードレベルドメインがセカンドレベルドメインの部分に入り、サードレベルドメインがないURLもあります。
ドメインの種類
トップレベルドメインの詳細についてご紹介します。
分野別トップレベルドメイン(gTLD)
「国コードトップレベルドメイン」とは異なり、利用者の居住国に関係なく誰でも取得できるドメインです。主に企業や商用サービスで利用される「.com」、ネットワークサービス提供の「.jp」、情報提供者の「.info」などがあります。
新gTLD(新ドメイン)
従来の分野別トップレベルドメイン(gTLD)に加えて、2012年に新たに募集・審査され承認されたドメインを指します。企業サイトに最適な「.company」やブログを意味する「.blog」、アプリケーションやゲーム向けの「.app」などが登場しました。
使用したい文字列が「.com」などで既に使われていた場合、新gTLDで検討しても良いかもしれません。
国コードトップレベルドメイン(ccTLD)
国や地域ごとに割り当てられたドメインです。基本的にはその国や地域に在住する個人でないと取得することはできません。日本の場合は「.jp」、中国の場合は「.cn」、ヨーロッパの場合は「.eu」が使われます。また、東京という地域を表す「.tokyo」もあります。
さらに、「国コードトップレベルドメイン」の「jp」ドメインの中でも、セカンドレベルドメインに指定の文字列が入り、組織種別やサービス目的別に分類される「属性型(組織種別型)・地域型JPドメイン名」もあります。ネットワークサービスを示す、「ne.jp」を除き、一つの組織で属性型JPドメインのいずれか一つしか取得することが出来ません。また、個人が属性別JPドメインを取得することも出来ません。
■属性型ドメイン例:
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1993年12月から登録がはじまった「地域型JPドメイン名」は、地域ごとに区別された都道府県名・市区町村名を含んだドメイン名のことです。
「(組織名).(市区町村名).(都道府県・政令指定都市名).jp」で構成されるドメインですが、長すぎて使いづらいことから広く普及せず、2012年3月末に新規登録の受付を終了しています。
2012年11月からは、よりシンプルな構成になった「都道府県型JPドメイン名」が新設されました。「〇〇〇.tokyo.jp」のような「(組織名).(都道府県名).jp」で構成され、47都道府県名を含むドメイン名を登録することが出来ます。
独自ドメインとサブドメインの違い
ここまでドメインの概要を説明してきましたが、ドメインにはどのような種類があるのでしょうか。 ドメインには「独自ドメイン」と「サブドメイン」があります。 それぞれの違いを解説します。
種類 |
内容 |
独自ドメイン |
一つしか存在しないオリジナルのドメイン |
サブドメイン |
独自ドメインをさらに細かくして利用することができるドメイン |
「独自ドメイン」 とは、世界に一つしか存在しないオリジナルのドメイン名を指します。
ユーザが好きな文字列を決め利用することができ、「お名前.com」などのドメイン登録サービスで取得できます。
ただし、すでに使用されている場合は、そのドメインを利用することができません。また、取得した独自ドメインは更新し続ける限り自社専用のドメインとして使い続けることができます。
「サブドメイン」は独自ドメインをさらに細かくして利用することができるドメインのことです。 独自ドメインの前に、好きな文字列を挿入して利用します。 1つのドメインで目的や用途に分けて利用する際に使用されます。
例えば、「Google」はサブドメインを利用して様々なサービスを運営しています。
独自ドメインのメリット
独自ドメインを持つメリットとして、お客様に会社やサービスに対する信頼感を与えられる点があります。 独自ドメインのメールアドレスも持てるようになるので、WEBサイトのURLとメールアドレスに一貫性を持たせることも可能です。 会社独自のメールアドレスから送信することによって、お客様もどこからのメールなのか分かりやすくなります。
信頼性の向上
独自ドメインを設定することで、セキュリティやWebサイトの信頼性を上げることができます。
URLを短縮できる
独自ドメインは自由に文字列を組めるため、簡潔で覚えやすい、短いURL表記に設定できます。
SEOに強い
サブドメインの場合、大元のドメインが検索エンジンに悪い評価を受けた際にWebサイトの評価に影響してしまうことがありますが、独自ドメインであれば他のWebサイトなどの影響を受けないためSEO効果が期待できます。
別サーバに移行しても使える
独自ドメインはサーバを変更しても利用可能です。共有ドメイン(レンタルサーバやブログサービス会社など が所有する、1つのドメインを複数ユーザで利用するドメイン)の場合は、サービス終了などによってドメインが利用できなくなる可能性がありますが、独自ドメインはその心配がありません。
独自ドメインを取得する手順
独自ドメインは以下の流れで取得しましょう。
- ドメイン名を決める
- 空いているドメインを調べる
- 必要な契約手続きをおこなう
ドメインを決める時のポイント
Webサイトなどを新しく立ち上げる際、ドメインはどのように決めたら良いのでしょうか。 ドメインは一度決めたら変更することは出来ないので、ユーザ視点に立ち分かりやすいものにすることが重要です。 ポイントを3つご紹介します。
覚えやすさ
ドメインは、短くシンプルで覚えやすいものがおすすめです。 長すぎるドメインは、覚えにくく、打ち間違いも多くなってしまいます。打つのが面倒になりアクセスを止めてしまうこともあるので、注意が必要です。
もし、長い文字列になりそうな場合は、短縮して表現できないかも検討しましょう。ハイフン「‐」などを使って、読みやすくする方法もあります。 ただし、ハイフンの使用は基本的に1回のみとし、乱用しすぎないようにしましょう。
入力のしやすさ
ドメインを入力して検索することもあるので、入力のしやすさも重要です。 意味のないアルファベットの羅列や、「aaaaarara」など同じアルファベットが続くようなドメインは入力ミスが発生しやすくなります。 このようなドメインは、ユーザのストレスに繋がり、アクセスが減る可能性もあるので注意しましょう。
イメージのしやすさ
ドメインを見ただけで、ユーザがどんなWEBサイトなのかイメージしやすいドメインが良いでしょう。 企業名やサービス名を使ったり、サイトの内容と関連のあるワードを含めたりすることで、ユーザがWebサイトをイメージしやすくなり、安心してアクセスできます。
ドメインとサーバの関係性
ドメインついて詳しくお分かりいただけましたでしょうか?さて、これまでお伝えした通り、ドメインがサーバの住所だとしたら、「サーバ」はそこに建つ家となります。
次に、このように切っても切れない関係にあるドメインとサーバについてお伝えします。
IPアドレスとの関係
インターネット上のサーバの場所は「192.168.0.1」のように数字で表されたIPアドレスと紐付けられています。この「.」で区切られた4つの数字を「宛先」として特定して初めて、データの送受信が可能となります。
ただし、数字で表されたIPアドレスは、私達には大変覚えにくいものです。1つや2つならまだしも、世の中には多くの会社やサービスがあります。
そこで、より私達に分かりやすく運用するために、IPアドレスを「arara.com」といったようなドメインへ変換して、インターネット上のやり取りは行われています。
DNSとは?
「DNS」はドメインネームシステムの略で、インターネット上でドメイン名を管理・運用するために開発されたシステムのことを言います。例えば、ブラウザで「https://ms.repica.jp/」と検索する際、該当するWEBページを表示させるために、PC側では「ドメインではどこか分からないから、IPアドレスで教えて」とDNSに依頼をかけています。
つまり、DNSはアドレス帳のようなもので、ドメイン名とIPアドレスを双方向に変換し、どこに行けばよいかが記録されています。この変換の仕組みは「名前解決」と呼ばれることもあります。
そのため、サーバを設定する際にDNSに正しく登録しておかないと、他のコンピューターからWEBページが表示されなくなってしまうのです。
ドメインとメール配信の関係
ドメインと深い関係なのは、サーバだけではありません。続いては、ドメインと「メール配信」の関係についてご紹介します。
【1】メールの送信先となる各携帯キャリア(携帯電話の通信サービスを行っている会社)は「docomo.ne.jp」「softbank.ne.jp」「ezweb.ne.jp」など独自ドメインを持っています。各携帯キャリアは、メールを受信する時に「〇〇〇通/分を超えるメール配信は迷惑メールとみなします!」という決まりを定めています。
この決まりを破ってブロックされないように、アララでは携帯キャリアのドメインごとに適切な配信をおこなっているのです!!
【2】存在しないアドレス等が多く含まれたエラー率の高いメール配信を実施してしまった場合もブロックされる可能性が高くなってしまいます。メールの送信先から「この “Fromドメイン(差出人)” は迷惑メールを送り付けてくる危ない業者だぞ!!」というような評価を受けてしまうためです。
このような事態を防ぐためにも、Fromドメインがどのような評価を受けているか定期的に調べてきれいにする必要があるのです。原因にもよりますが、送信のエラー率を下げるなどの対策が必要になってきます。
このようにドメインとメールは、切っても切り離せない関係にあるのです。
ドメイン取得時、取得後の3つの注意点
ドメインを取得時、取得後の注意点を3つご紹介します。
ドメインの所有者は自分(会社)にする
Webサイトの制作を外注する場合、ドメインの所有者は依頼者である自分(会社)となるようにしましょう。通常、ドメインは取得した人に所有権があるので、Webサイト制作会社が所有者になっていたというケースがあります。
Webサイト制作会社がドメインの所有権をもっている場合、他の会社にWebサイトの管理・保守を変更すると、所有権の譲渡に費用がかかったりドメインが使用できなかったりするリスクが発生します。
また、ドメインは一定期間ごとに更新がありますが、この更新を所有者である制作会社が忘れてしまった場合、ドメインは解約されてしまい、Webサイトは表示されなくなってしまいます。Webサイトの制作依頼をするときには、必ず契約書の内容を確認し、ドメインの取得作業は自ら(会社)おこなうと安心です。
ドメインの更新を忘れない
取得したドメインには有効期限があり、使い続けるためには一定期間ごとに更新をする必要があります。そのため、ドメインを取得する際には有効期限や更新日を確認し、それらの情報を記録しておくことが大切です。
ドメインの有効期限が切れると、Webサイトやメールサービスが停止する可能性がありますので、定期的に更新を忘れないようにしましょう。
ドメイン情報の保護
ドメインを取得すると、所有者の名前や住所、電話番号、メールアドレスなどの個人・企業情報が「Whois」データベースに登録されます。この情報は一般に公開され、ドメイン取得サービスなどでWhois情報を誰でも簡単に調べることができるため、スパムメールや詐欺行為の対象になる可能性があります。
Whoisに公開されている情報を第三者に知られたくない場合は「Whois情報公開代行」の設定をしましょう。Whois情報公開代行は、ドメイン所有者のWhois情報をドメイン取得サービスの情報に代えて公開することが可能です。
ドメイン取得サービスの多くは、基本的にWhois情報公開代行の設定ができますが、一部のドメイン取得サービスではこの設定ができない場合もあるので注意しましょう。
まとめ
①「ドメイン」はインターネット上にあるサーバやPCの住所。
「数字」で表されたIPアドレスを、私たちが見ても理解できるように「文字」で表したものです。
②ホームページの住所である「URL」やメールの送受信に使う「メールアドレス」を構成する要素の1つにドメインがあります。
③ドメインには「独自ドメイン」と「サブドメイン」があります。
さらにドメインは「トップレベルドメイン」「セカンドレベルドメイン」「サードレベルドメイン」の3つの要素で構成されています。
④「ドメイン」が住所だとしたら、「サーバ」はそこに建つ家となります。IPアドレスを人が認識しやすいようにしたのが「ドメイン」であり、DNSによって管理されています。
⑤ドメインとメールは切っても切り離せない関係。送信先のドメインごとに最適化してメールを送ることと、Fromドメインを定期的にきれいにすることで「安全なメールアドレスである」と評価され安全なメール配信が行えます。
⑥ドメインを決める際、ドメインの取得時、取得後にはそれぞれポイントや注意点があるので、本記事を参考に設定しましょう。
いかがでしたでしょうか?
今後もみなさんに分かりやすくメール配信やメール配信に付随する情報についてお届けします 。
著者 メール配信運用、メールマーケティングに関する情報をお届けするコラムです。“知ってるとちょっとイイコトがある”情報を発信します。 |
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