APIとは?API連携の仕組みやメリット・デメリット、具体事例をわかりやすくご紹介
前回に引き続きIT超入門編コラムとして、「API連携」について説明します。
目次[非表示]
- 1.API(Application Programming Interface)とは
- 2.APIの仕組み
- 3.API連携とは
- 4.API連携の仕組み
- 5.API連携のメリット
- 6.API連携のデメリット
- 6.1.デメリット①API提供会社へ依存してしまう
- 6.2.デメリット➁サーバーの障害
- 7.API連携の活用事例
- 7.1.実際の導入事例
- 8.アララ メッセージはAPI連携が可能!
- 9.まとめ
API(Application Programming Interface)とは
APIとは、アプリケーション・プログラミング・インターフェース(Application Programming Interface)の略であり、アプリケーション同士をつなぐ機能のことを指します。APIを使用することで、異なるソフトウェアやプログラムを連携させることができます。これまでもアプリケーション同士を連携させる手段は存在しましたが、現在ほど簡単ではありませんでした。例えば、表計算ソフトで出したデータを他のソフトで分析することは可能でしたが、各アプリケーションに切り替えて必要な機能を利用する必要があるといった問題がありました。また、連携にはそれぞれのアプリケーション独自の手順や仕様に応じた開発が必要であり、導入が難しい場合もありました。
しかし、現在は既存のAPIを活用して、さまざまなWebサービスを組み合わせて構築する「マイクロサービス」という開発方法が注目されています。マイクロサービスの利用にはAPIが不可欠であり、API仕組みについても理解しておく必要があります。
APIの仕組み
APIは、アプリ間でリクエストとレスポンスをおこなう際に利用されます。例えば、クレジットカードを用いてインターネット上のショップで買い物ができるようにする場合、ショップ側がクレジットカードの決済機能をわざわざ開発する必要はありません。ショップ側は、クレジットカードの運営会社が設けているAPIに、クレジットカード情報のリクエストをし、決済の可否を待つ(レスポンス)だけで、お客様に商品を購入してもらうことができます。
このメリットは、独自にクレジットカード情報を管理する必要がなく、セキュリティ面での不安が少なくなるという点にあるでしょう。また、お客様の立場としても、その都度クレジットカード情報や個人情報の入力漏れに対して不安を抱くことなく、簡単に登録や購入ができる点がメリットです。
API連携とは
API連携とはアプリ間やシステム間で連携し、その機能を高めることを指します。これにより、異なるアプリ上やシステム上のデータが、必要な場所でより活用しやすくなります。例えば、自社で発注手続きをおこなうと、自動的に電子決済システムに連携して契約手続きまで完了するような、スムーズな段取りも可能となります。
API連携の仕組み
API連携の仕組みについて、もう少し詳しく見てみましょう。先ほど、Webショップとクレジットカード運営会社の例について触れましたが、APIはリクエストとレスポンスによって構成されています。例えば、Webショップ側がリクエストをし、クレジットカード会社がレスポンスをするということです。これはあくまでも一例であり、リクエストとレスポンスの内容やルールはAPIの提供者が決めます。提供者の設定次第で、リクエストやレスポンスの関係は変わります。
APIを自社のサービスで利用するのは、さほど難しくありません。求める情報や動作を、ルールに基づいてリクエスト(要求するだけ)で利用できます。どんな情報や動作等を求めるのかは、目的によって異なりますが、ルールに基づいて適正にリクエストすれば、APIの提供者からレスポンスが受けられます。
API連携のメリット
では、API連携をすることでどのようなメリットがあるのか、3つポイントをご紹介します。
メリット①【簡単に幅広いサービスが提供できる】
システムやサービスを構築する際、APIを利用すれば全機能を一から開発する必要がありません。既存のサービスから公開されているAPIを利用することで簡単に外部サービスと連携ができ、サービスを拡張することができます。
多様なサービスの提供を可能にすることは大きなメリットと言えます。
メリット②【開発の効率化とコスト削減】
APIを利用することで、開発にかかるコストを削減することができます。また、開発時間の短縮により他の工程に時間を割くことができるため、効率もよくなります。
メリット③【セキュリティと顧客満足度の向上】
アプリやwebから会員登録や買い物をする際に、XやFacebook、Googleのアカウントを使って登録できるケースが増えています。例えば、Facebookのアカウントを所持していれば誰でもLINEのアカウントを作成できます。これはFacebookとLINEがAPI連携しているためです。
自社で会員登録の機能を作るよりも、大手サービス企業が製作したアカウント機能の方がセキュリティも高く、ユーザの信頼度も高くなります。また、新たに登録をしなくても良いという点でユーザの顧客満足度が高くなることも考えられます。
API連携のデメリット
メリットがある一方、API連携にはデメリットもあります。
デメリット①API提供会社へ依存してしまう
API連携に頼りすぎてしまうと、APIを提供している企業がAPIの仕様変更や提供停止をしてしまった際に、開発したサービスにも不具合が生じる可能性があります。API連携は、あくまでも自社サービスを充実させるためのサブ要素として捉えて利用するのが基本となります。
自社サービスの核となる技術をしっかり持ったうえで、不足している部分をAPIによって補うようにしましょう。
デメリット➁サーバーの障害
API連携先のサービスのサーバで障害が発生してしまった場合、連携に失敗してしまいデータが正確に取得できない可能性があります。
また、APIを利用している他社でAPIの過剰リクエストによって制限をやぶってしまったために連携に問題が発生したり、悪徳業者が不正アクセスするなどの危険性も考えれらます。
API連携の活用事例
APIはみなさんの普段の生活でもよく使われています。例えば、Instagramに投稿をおこなった際にXにも同じ内容を同時投稿することはありませんか?これは身近なAPI連携のうちの1つです。SNSが提供するAPIを利用することによって、SNS同士で簡単に記事の共有ができるようになり、サービスの利便性を高めているのです。
また、自身が作成しているWEBサイトに店舗情報などGoogleマップを表示させている方も多いのではないでしょうか。これも、Google MapsのAPIを利用して常に最新のマップを表示できるようにしています。
他にも、POSレジと販売・商品管理システムと連携することによって、商品がどれだけ売れているかの把握や在庫管理が簡単にできるようになります。複数店舗ある場合でも、売上データの一元管理ができるようになるので、データマーケティングにも活用できます。
このように、普段使っている仕組みが実はAPIだったということは多くあり、作成するアプリケーションの種類によって、さまざまなAPIが用意されているのです。
実際の導入事例
例えばメール配信システムと連携する場合、どのような使い方がされているのでしょうか。実際のAPI連携導入事例を2つご紹介します。
■地方自治体
地方自治体では、自然災害が発生した場合に避難勧告や避難場所をメールで配信しています。自然災害発生時はいち早く地域住民に状況を知らせ、安全確保を促す速報性が重要であり、メールを一から作成している時間はありません。API連携を活用することによって、このような問題の解決が可能です。
あらかじめ、自治体システム側でメールを作成しておき、災害時に自治体システムからメール配信システムへ連携することで緊急時でもすぐに速報メールを配信することができます。
■航空会社
航空会社では、航空チケット購入者様へ購入完了メールや搭乗時間のお知らせメールを配信しています。このような配信の場合は、「お客様に1通1通 メールを作成する必要があること」「昼夜問わず予約や購入がおこなわれること」といった課題があります。これを人力で対応しようとするとどうしても限界があります。
API連携でシステム自動化することによって予約や購入した瞬間に、メールを生成、即時にお客様へ配信することが可能です。
アララ メッセージはAPI連携が可能!
弊社が提供するアララ メッセージはお客様のシステムと連携し、メールの作成から配信までを自動化できるAPIです。
アララ メッセージの特徴
- メール本文作成から配信設定(配信時間や、配信アドレスリスト)の自動化が可能
- 配信結果(配信成功数、失敗数)、エラーアドレス、クリックカウント・開封率の結果取得が可能
まとめ
いかがでしたでしょうか?API連携におけるメリット・デメリットとAPI連携可能なメール配信サービス「アララ メッセージ」についてご紹介しました。
今回のコラムを通じて、弊社のメール配信システムが少しでも気になるというお客様は、お気軽にお問い合わせください!
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